長澤:そもそもなんで腰痛になるんでしょうね。
米田:仕事であれば、身体の問題と職場環境と心理的な要因があるでしょうね。
長澤:昔に比べると、職場環境は良くなっている気がしますけど。
米田:身体が弱くなっているんでしょうね。
本坊:患者さんを治療していると、筋肉量が減っている気はしますね。子供の体力測定でもどんどん悪くなっているって聞きますし。
長澤:なんで筋肉量が落ちたんですかね?
千田:生活が便利になったからでしょうね。同じ動作・姿勢を続けとストレスを高めて腰痛になるのですよね。
長澤:つまり便利な世の中になってしまったから、腰痛増えたんでしょうかね?
米田:そういう要因もあるでしょうね。あとは心理的要因も影響すると言われてますね。たとえば、腰に不安がある人は仕事中に腰の事ばかり気にして、仕事が終わった後に疲れて、体がだるくなり、その蓄積でさらに腰を痛めやすかったり。
本坊:確かにストレスは自律神経系に作用する、筋肉にも作用するし、脳で痛み記憶されたものはなかなか忘れないですよね?
米田:痛みの回路が脳でつくられるので、腰に限らず色々な痛みを持っている人は、触ろうとしただけでいた痛いと反応する人もいるそうです。触ってもいないのに。
本坊:アメリカでは8割は心理的要因って言われていますね。
長澤:ここ10年くらいでくる患者さんはどのように変わっていますか?
本坊:昔は肉体労働が多かったけど、今はデスクワークの人も増えています。半分くらいがそうかもしれないです。パソコンが普及した代償ですかね。
本坊:なにが腰にいいのかを知らない人が多いので、腰痛予防方法の普及ですかね。
アシストスーツやキネシオテーピングは予防方法のひとつですが、知らないから使わない、使わないから良くなっていかないのですね。
長澤:手段を知らないからですよね。腰痛って当たり前にあるから、皆おろそかにしがちですね。
米田:自分が痛い目にあってから意識する人がほとんどですからね。自分は大丈夫と思っている。
千田:私は本来の正しい姿勢に整えることで腰痛を減らしています。良い姿勢に整えて、ストレスのない状態を作っています。正しく良い姿勢がどこか認識させるということは私たちの仕事です。
本坊:例えば、いま糖尿病患者は病院側が治療するだけでなくて、なぜ糖尿病になったのかを問うんです。しっかり原因を理解させて教育してるんです。なので我々も教育の場を設けたりしないといけないとは思っています。
長澤:良い姿勢に導く。大事ですよね。サポートジャケット開発当時、米田先生に「なんで腰痛になるんですか」って聞いたときに一言「姿勢が悪いから」と言っていました。改めてそうなんだなと再認識しました。
本坊:本当はどういう動作や姿勢が一番腰に負担がかからないかをアナウンスをしたらよいですよね。
米田:それこそこの腰痛ゼロの日ですかね。
長澤:腰痛をゼロにする事は難しいかもしれませんが、腰痛がなくなると幸せになる事だらけですので各方面から腰痛予防を世の中に広げていきたいと思っています。
キーワードは良い姿勢「良姿位(りょうしい)」ですね!!今後も推進していきます。