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物流の2024年問題対策 | トラックの待機時間を削減するには?

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2024年4月以降より、物流・運送業界でも働き方改革法案が適用されることで引き起こされる「物流の2024年問題」。

各企業が物流の2024年問題に対して取り組んでいる中で、トラックドライバーの待機時間は無視できない大きな課題です。実際に、待機時間によって長時間労働や輸送能力の低下が発生しており、運送会社や荷主企業にとっても対策は急務です。

そこで本記事では、物流の2024年問題におけるトラックドライバーの待機時間について、現状や影響、待機時間を削減するための具体的な対策をお伝えします。

 

物流の2024年問題とは?

物流の2024年問題は、2024年4月から適用された働き方改革法案によって、トラックドライバーの労働時間に上限設定が行われることで発生する物流業界の諸問題を指しています。

この物流の2024年問題の中でも対策が急務なのが待機時間への対応です。実際に物流現場において、トラックドライバーは必要以上の待機時間を要しており、輸送能力の低下を防ぐためにも取り組むべき必須の課題と考えられています。

参考:物流の2024年問題とは?|影響と対策について詳しく解説します。

 

トラックドライバーの待機時間の現状と影響

では、実際にトラックドライバーの拘束時間のうち、待機時間はどれほどの時間を占めているのでしょうか。

国土交通省より発表された「令和2年度トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)」によると、拘束時間のうち運転時間を除いた時間はおよそ3時間半~4時間ほどであり、荷待ちがない場合は平均的な拘束時間は10時間38分であると報告されています。また、荷待ちがない運行は全体の76%であると報告されており、トラックドライバーの1日の拘束時間である原則13時間、最大15時間の範囲には充分に収まります。

しかしながら、残りの24%の運行では荷待ちがあり、平均1時間34分の待機時間が発生しています。荷待ち時間には、時間指定にあわせるための調整時間も含まれており、荷待ちがある場合のトラックドライバーの拘束時間は平均12時間26分と、労働時間の長時間化の原因となっています。

荷待ち時間の発生理由の中で最も多いのが「出荷体制が整っていない」という理由であり、その次としては「受付や指定時間が集中する時間帯のため」という理由が挙げられています。つまり、荷物の準備ができていない、積み下ろし場所が混雑している、手荷役が発生してしまっている等、現場におけるオペレーションが主な原因となり、トラックドライバーの待機時間が発生してしているのが現状です。

このように、物流の2024年問題によって業務の効率化や生産性向上が叫ばれている昨今において、物流現場における待機時間の削減に向けた対策は急務と言えるでしょう。

※出典:令和2年度トラック輸送状況の実態調査結果(全体版)(令和6年8月28日利用)

 

待機時間削減のための対策方法

ここでは、トラックドライバーの待機時間を削減するにはどのような対策を行うべきなのか、4つの具体的な方法をお伝えします。

パレットの活用

まず最初に考えられるのがパレットを輸送において活用することです。トラックドライバーの労働時間が長くなる原因に物流拠点でで荷物を積み下ろしする「荷役」が挙げられますが、人力で行う場合、段ボールを1つずつ扱うのは非効率かつ身体的負担も大きくなりがちです。

そこで、パレットを活用すれば複数の荷物をフォークリフトで一気に荷物の積み下ろしができるため、荷役作業時間の削減や物流の迅速化を期待できます。

また、パレットのニーズ増加に伴い、「使いたいときに使いたい分だけ」手配できることで荷主企業や運送会社の負担を軽減するパレットのレンタルサービスの活用も普及しつつあります。さらに当社の「スマートパレット」を利用して、在庫・入出庫管理を自動化することでより高い生産性を実現することも可能です。

トラックドライバーの待機時間を削減するためにも、まずは輸送におけるパレットの活用から検討してみましょう。

参考:パレット等物流機器のレンタルの詳細はこちら
参考:大王製紙株式会社様の事例はこちら

トラック予約受付システムの活用

次に考えられるのが、トラック予約受付システムの導入・活用です。

各物流拠点では、特定の時間にトラックの利用が集中することも多く、ピーク時には荷積みや荷下ろしを行う荷捌き場(トラックバース)が混雑し、荷待ち時間や待機時間がどうしても発生しがちです。

そこで、効率的なバースの活用を実現するために、バースの予約・受付・誘導をシステム化することが効果的です。バースの利用に関する事前予約や管理を行うことで、待ち時間なく荷物の積み下ろしができるようになりトラックドライバーの待機時間の削減につながります。

入荷検品の効率化

他にも、入出荷時の検品作業を効率化し、荷待ち時間を減らすことで、トラックドライバーの待機時間を削減することも可能です。

物流センターでの積み込み時の検品作業を目視で行う場合、確認時間が長くなるだけではなく人為的ミスが発生してしまうこともあります。

そこで、近年注目されているのがハンディターミナルです。荷物にバーコードやRFIDを取り付け、ハンディターミナルで読み込むだけでスムーズに検品作業を実行できることもあり、荷待ちによる待機時間の削減対策として活用が進んでいます。

荷主と運送会社の情報共有

最後に、荷主企業と運送会社における情報共有も、トラックドライバーの待機時間の削減に有効だと言えます。

例えば、荷主からの入出荷情報等の事前提供を行うことで、運送会社は事前に荷造り等の準備ができ、着荷主側も事前に仕分けラベル等を準備することが可能となり、荷役時間や待機時間が発生しない効率的な運行につながります。

改めて、事前の情報共有を行うことで業務の効率化ができないか、今のオペレーションを見直してみることから始めてみましょう。

 

まとめ

本記事では、物流の2024年問題において特に問題視されているトラックドライバーの待機時間について、その現状や影響、待機時間削減のための具体的な方法について紹介してきました。

時間外労働時間が制限される中で、トラックドライバーの待機時間の削減は急務です。待機時間を減らし、効率的な物流を実現するためにも早めに対策を進めましょう。

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