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物流

物流とは

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「物流」とは、経済活動において商品や物資を効率的に移動・管理するための仕組みや機能の総称のことです。主な機能として、「輸送・配送」「保管」「荷役」「包装」「流通加工」「情報処理」の6つに分類されます。近年では、類似語として「ロジスティクス」という言葉が用いられる場合も増えてきました。また、「物流」の対比語として「商流」があり、これは商品の売買や契約といった取引の流れを意味します。

この記事では、「物流とは」「物流と商流の違い」「ロジスティクスと物流の違い」「物流の6つの機能」について、具体的に説明します。

 

物流とは

「物流」とは、原材料の調達から最終消費者への配送に至るまで、物資の移動と管理に関わる一連の機能の総称のことです。元々は「物的流通(Physical Distribution)」と呼ばれていましたが、物流の概念が拡大するにつれて「物流(Logistics)」という表現が一般的になりました。

物流は、企業間の物資の移動や供給者から需要者に商品を移動させる機能の「輸送」「配送」、倉庫や物流拠点で商品の在庫・数量を適切に管理する「保管」、倉庫や港湾、空港、貨物駅等の場所で積み付け・積み下ろし・運搬・仕分けを行う「荷役」、輸送・保管中の商品を破損等から保護し適切な状態を維持する「包装」、商品の付加価値を高めるための加工や組み立てを行い販売できる状態にする「流通加工」の5つの機能で構成され、これらは「物流の5大機能」とも呼ばれています。

近年では、これら5大機能に加えて、電子データによる効率的な管理を実現し、物流全体を最適化するための「情報処理」の役割が重要視されるようになりました。デジタル技術の活用により、すべての機能が密接に連携することで物流の精度とスピードが向上しています。

さらに、物流が対象とする領域は広く、原材料や部品等を供給元から向上へ運ぶ「調達物流」、工場内で商品や部材を移動・管理するする「生産物流」、完成した製品を卸・小売業者へ納品する「販売物流」、顧客からの返品や修理品の回収に関わる「回収物流」、回収品の再利用や廃棄物処理を目的とした「リサイクル物流」、宅配便や引越し等、一般消費者を対象とした「消費者物流」等があります。

そして、船会社が貨物を受領した証明として発行する書類であり、同時に貨物の所有権を示す有価証券が「船荷証券(Bill of Lading、以下B/L)」です。船会社が運賃精算後、B/Lと引き換えに発行される「荷渡し指図書」を提示することで、貨物の引き渡しが行われます。輸出者側はB/Lを銀行に持参すれば、信用状(L/C)取引を通して品物の代金を回収することが可能です。

また、貿易用語である「インボイス(Invoice)」は、貿易取引において輸出者が輸入者に対して発行する請求書であり、貨物の品目・数量・価格等を英文で記載した書類を指します。

 

「物流」と「商流」の違い

「物流」とは、生産者から消費者へ、または異なる拠点間で商品を移動させる一連の流れと、それに伴う輸送や配送、保管等の機能を指す用語です。一方、「商流」とは売買や受発注等の商取引を通じて、商品の所有権が移転していく流れを表します。また、商流には商品が生産者から消費者に流通する過程で発生する金銭や情報の流れも含まれるのです。

物流は英語で「Physical Distribution(物的流通)」と表記されるのに対し、商流は「Commercial Distribution(商的流通)」や「Commercial Flow(取引流通)」といった表現が用いられます。一般的に、売買契約が成立し、商品の所有権が移転した後に物流活動が発生するため、「商流は物流に先んずる」と言われているのです。また、商品の流れに影響を与える商慣習や納品条件等を含めて「商流」と呼ぶこともあります。

 

「ロジスティクス」と「物流」の違い

「ロジスティクス(Logistics)」とは、元々武器や食料等の補給を行う「兵站(へいたん)」を意味する軍事用語です。経済活動においては、原料調達、生産から販売に至る一連のプロセスの中で、輸配送や保管等の物資の流れを統合的に管理し、事業戦略の一環として発展させたものを指します。従来の軍事用ロジスティクスと区別するため、「ビジネス・ロジスティクス」と呼ばれることもあります。実際の用語の用いられ方としては、「物流」とほぼ同じ意味で用いられることが多いです。しかし、本体の概念には違いがあり、「物流」が輸配送や保管といった物理的な機能そのものを指すのに対し、「ロジスティクス」はそれらの機能に付加価値や戦略的な要素を加え、より最適化された形で管理するものと考えられます。また、物流企業が顧客の物流業務を包括的に受託し、戦略的に運営する仕組みは「サードパーティ・ロジスティクス(Third Party Logistics=3PL)」と呼ばれています。

 

「物流」の6つの機能

物流は、主に「輸送・配送」「保管」「包装」「荷役」「流通加工」「情報処理」という6つの機能から構成されています。

輸送・配送

「輸送・配送」とは、商品を生産者から消費者等へ物理的に移動させる活動のことを指します。このうち、「輸送」は主に原材料の調達や工場、倉庫、卸売拠点等の間で、大量の商品を長距離輸送する場合に利用されることが多いです。代表的な例として、大型トラックによる幹線輸送が挙げられます。一方、「配送」は倉庫から小売店等、比較的近距離の範囲で少量の商品を運ぶことを指し、家庭向けの宅配便も配送の一例です。

保管

「保管」とは、倉庫等で商品や部材を適正に在庫し、管理することです。生産活動と消費活動のギャップを埋めることを主な目的とし、在庫商品を必要に応じて販売先等に配送します。

包装

「包装」とは、商品等を梱包し保護することです。商品を汚損や破損から守る役割のほか、見た目を美しくし、付加価値を与える効果もあります。包装は、商品を個別に包装する「個装」、個装された商品を袋等にまとめる「内装」、商品をダンボール箱等に入れ、汚れや破損から守る「外装」の3つに分類されます。

荷役

「荷役」とは、倉庫や物流センター内で行われる入出庫作業や積み付け・積み下ろし、ピッキング、配送先別に仕分ける作業等を総称する用語です。倉庫での荷役作業には、効率化を図るために機械や道具、装置を利用することが一般的です。このように、機械を利用して荷役作業を行うことを「マテリアルハンドリング」と呼び、フォークリフトやコンベア、パレット等が挙げられます。

流通加工

「流通加工」とは、倉庫等で出荷前の商品に加工を施す作業のことです。具体的には、アパレル商品の検針やタグや値札の取り付け、ラベルの貼り替え作業等が含まれます。

情報処理

「情報処理」とは、コンピューターを活用して商品の受発注処理や在庫管理、トラックの配車計画等を効率的に管理することです。具体的には、WMS(倉庫管理システム)やTMS(輸配送システム)等のシステムが利用されます。近年では、IoT(Internet of Things=モノのインターネット化)やAI(人工知能)等を活用した高度な管理が進み、物流の効率化や最適化が図られています。

 

物流の領域

かつて物流は「コストセンター」と位置付けられていましたが、現在では物流を核としたサプライチェーン最適化が進み、「プロフィットセンター」として多くの企業の事業戦略の中枢を担うようになりました。

その代表的な例が、アマゾンの物流戦略です。アマゾンは物流に莫大な資金を投入し、自社の最も大きな強みとして位置付けることで、ほかのEC事業者との差別化を図っています。これは、物流に商流の要素を取り入れた成功事例といえるでしょう。

では、サプライチェーン全体において、物流はどのように区分されているのでしょうか。ここでは、製造業を中心に物流の持つ5つの領域をご紹介します。

1)調達物流

調達物流とは、原材料や部品、農産物等をサプライヤー(販売業者)から自社の加工工場等へ輸送するための物流です。一般的に、複数のサプライヤーから不定期に荷物を受け取るのではなく、一度備蓄用倉庫に集約してから一括納入する手法も採用されています。これにより、工場への入場車両の減少やCO2削減等の効果が期待できるのです。また、近年は海外から低コストの原材料を調達するケースが増加しており、その結果、調達物流のリードタイムが長期化する傾向にあります。

2)生産物流

生産活動は、様々な物流業務によって支えられています。具体的には、調達した部品や資材の在庫管理を行い、保管スペースから必要な部品を必要な量だけピッキングし、生産ラインへ投入する等の物流業務です。また、半完成品や完成品を緩衝材とともに段ボールに梱包し、物流センターへの出荷までを一連の流れとして管理します。近年では、在庫コストの削減を目的に、「ジャストインタイム」の考えに基づいた多品種少量生産が増加しています。

3)販売物流

一般に「物流」といわれる工程に該当するのが、販売物流です。販売物流とは、倉庫・物流センターに保管されていた商品を、ほかの拠点、卸売業者、小売業者へ輸送する流れを指します。これは、商品が売り手から買い手へと移動する仕組みであり、卸売業者から小売店、小売店から消費者への輸送も含まれるのです。近年、ECの拡大に伴い、企業が直接消費者に商品を配送するBtoC取引が増加しています。その影響で、宅配便の取扱個数も年々増加し、右肩上がりの傾向が続いているのです。

4)回収物流

回収物流とは、役目を終えた製品や商品を回収することです。この中には、不良品や廃棄物の回収も含まれ、人間の循環器に例えて「動脈物流」とも呼ばれています。

5)リサイクル物流

リサイクル物流とは、空き缶、ペットボトル、古紙等、再資源化を目的としたモノを回収し、専門業者の物流拠点やリサイクル工場等へ運搬する業務のことです。対象となるモノは多岐にわたり、家電リサイクル、容器包装リサイクル、パソコン等も含まれます。

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