積載率とは?計算方法および積載率を向上させる方法を紹介! | 物流機器・輸送機器のレンタル | upr

積載率とは?計算方法および積載率を向上させる方法を紹介!

Contents

img_loading _rate

積載率とは

積載率とは、輸送効率の指標の1つで、輸送機関や輸送容器の許容積載量に対して、実際に積載した荷物量の率を指します。積載率は数値が高いほど輸送効率が良いことを意味します。2010年以降、貨物自動車の積載率は40%以下の低い水準で推移しており、トラックの荷台にそれだけ無駄がある(荷物を積んでいないスペースが存在する)ことを意味しています。積載率は物品当たりの物流コストに反映されるため、積載率の向上は物流業界全体で日々求められている大きな課題であるといえます。

積載率が低下する大きな要因は、物流に求められるニーズの細分化・多様化を起因とする、多頻度少量輸送が挙げられます。例えばEC物流の場合、最終配達先の顧客に対して当日配送や時間指定等の縛りがあるため、荷台の積載率より時間を優先させる必要があります。少ない荷物を輸配送することで、荷主から受け取る運賃を下げざるを得ず、長時間労働にもつながり、現在のドライバー不足に拍車をかけています。

関連用語で、「実車率」は走行距離から荷物を積んで走行した距離の割合を、「空車率」は走行距離から荷物を積まないで走行した距離の割合を、「稼働率」は対象期間のうち車両が実際に稼働した日数・時間の割合をいいます。

※国土交通省「我が国の物流を取り巻く現状と取組状況

 

積載率の計算方法

積載率は、積載重量と最大積載量を把握することで以下の計算式から算出することができます。

積載率(%) = 積載重量 ÷ 最大積載重量 × 100

例えば、最大積載重量10tのトラックに対して、5tの貨物を積載して輸送した場合の積載率は50%となります。仮に積載率100%の車両でも納品後の帰り便は、帰り荷がなければ積載率は0%です。輸送プロセス全体における積載率を管理する場合、平均積載率を用いることもあります。

 

積載率を向上させる方法

積載率を高めるため、物流業界では色々な策が検討・導入されています。

運行管理の把握

自社車両の走行距離や積載状況を把握する必要があります。緊急輸送の要請や同じ方面に向かう車両が複数台ある場合、荷物を集約し効率的な輸配送が可能となります。また、ドラレコ等のGPS機能を用いてトラックの位置情報を把握することで、緊急輸送の依頼があった荷主に近い場所を走行する車両を向かわせることができます。

積載率の平準化

高積載率の車両と低積載率の車両が運ぶ荷物を均等にばらして平準化することで、積載率は高まります。ただし、燃料代等のコストや走行時間等を考慮して行う必要があります。

製品規格の見直し

製品の内容量はそのままに、製品自体の個装サイズを見直すことで、積載率の向上につながります。個装サイズを小さくすることで、荷台のスペースを効率的に活用でき、製品の積載数を増加できる可能性があります。また、製品パッケージングの材質を見直し、より薄い材料を利用することも積載率を高める方法の一つです。

外装サイズの見直し

製品規格の見直しに加え、外装サイズを効率的な積載方法を実現できるサイズへ見直すことも有効です。過剰包装等、積載スペースの無駄を発生させる要因をなくすことで、効率の良い積載が可能となります。
また、様々なサイズ・形状の外装は積載率低下の要因になるため、外装サイズを標準化することも一つの手です。パレットやコンテナを利用する場合、物流機器のサイズに合わせて外装を設計することも重要です。

適正パレットサイズ・薄型パレットの導入

輸送時にパレットを利用する場合、パレットのサイズが適正かどうかを見極める必要があります。
荷役作業の時間短縮・効率化のためパレットを導入する企業が増えていますが、パレットの体積分、荷物が詰めなくなることが課題です。特に、パレットが輸送する荷物に対して大き過ぎる場合、不必要なスペースが生じ、積載率がさらに低下することになります。荷物をパレットに隙間なく、かつ効率的に積むことで、積載率低下を最小限に抑えることができます。また、軽量の荷物の輸送には、薄型のパレットを選択することで、より多くの荷物が詰めるようになります。

薄型パレットを利用することで積載率の悪化を抑え、パレット輸送化を推進したお客様事例はこちらをご覧ください。

共同配送

複数の物流企業が、共通のトラックやコンテナで荷物を運ぶことを共同配送と言います。物流効率化は企業の核となる戦略となるため、同業種だけでなく、異業種間における荷主の荷物を運ぶ動きも積極化されています。加工食品、飲料、医薬品、包装資材から建築資材等、各サプライチェーンで共同配送が進んでいます。

通常の配送方法では積載率向上は困難となりますが、複数荷主や物流会社がメリットを享受できれば、共同配送の敷居は低くなります。例えば、大手加工食品メーカーは各社子会社の物流会社の物流事業を統合し、新たに会社を設立することで、各メーカーの荷物の共同配送を実践しています。

現在では、帰り便の車両を利用し帰り荷を確保したり、閑散期に空いた荷台を埋めるための共同配送も進んでいます。配送拠点が近い企業同士が往復マッチングすることで高い効果を得ることができます。自社の出荷情報が他社に伝わってしまう側面もあるため、逆に異業種の企業間での実施が比較的取り組みやすいようです。

荷主への協力要請

積載率を高めるためには、荷主に理解と協力を得る必要があります。物流会社1社だけでは、高い積載率を実現するのは非常に困難です。そこで、発荷主や着荷主に対し、配送日や物量調整等の協力をしてもらう必要があります。

TMSで積載率を向上

輸配送管理システム(Transport Management System:TMS)は、輸配送を統合的に管理できる情報システムです。配車計画や運行管理を支援する機能を中心に構成されています。毎日の運行スケジュールを自動割付し、何台の車両を使えばいいのか、ドライバーの手配等の割り振りを行い、デジタル地図で走行ルートをシミュレーションしたり、所要時間を計測することができます。車両の状況を常に把握できるだけでなく、交通状況や納品先とのトラブル管理や、ドライバーへの指示を出すこともできます。
TMSを利用することで輸配送状況の全容を把握できるため、配送計画を最適化することができます。これにより積載率が向上し、無駄のない配送が実現します。

商慣習と運送条件の見直し

トラック事業を巡る環境は依然厳しく、トラックドライバーの人手不足は社会問題となっています。ドライバー不足から物流の危機意識は社会にも浸透しています。
トラック運送事業者は、これまで事業者間の競争や荷主ニーズへの対応のために、様々な対策を講じてきました。しかし、1社単体で取り組むことができる生産性向上の方策は、限界を迎えつつあります。
働き方改革が推進される中、労務規定の一層の遵守も求められています。今後の改善に向け、荷主とトラック運送事業者の相互協力による商慣習と運送条件の見直しや荷主間の連携による共同配送等、積載率向上には荷主とトラック運送事業者、荷主間の協力・連携が必須ではないでしょうか。

 

まとめ

積載率は輸送効率を示す重要な指標であり、輸送機関や容器の許容積載量に対して実際に積載した荷物量の比率を意味します。2010年以降、貨物自動車の積載率は40%以下の低い水準で推移しており、物流業界ではこの数値の向上が日々求められています。これに対応するため、運行管理の把握、積載率の平準化、製品及び外装サイズの見直し、適正パレットサイズの選定、共同配送、荷主への協力要請、TMSの活用、商慣習と運送条件の見直し等、多岐にわたる改善策が検討されています。

近年、荷役作業の時間短縮・効率化のため多くの企業がパレット輸送の導入を検討しています。しかし、パレット輸送を行う際には積載率の低下が懸念されるため、その点を解決するための支援が必要です。ユーピーアールは、薄型や多種多様なサイズのパレットを取り扱っているため、皆様の利用方法に沿ったパレットをご提案します。お困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。

レンタルパレットについてはこちら

https://www.upr-net.co.jp/logistics/rental/

レンタルパレット一覧はこちら

https://www.upr-net.co.jp/logistics/products/rental/

お問い合わせはこちら

https://www.upr-net.co.jp/contact/

物流機器・輸送機器のレンタル | upr > > 物流 > 物流の2024年問題 >

問い合わせ