物流コラム

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パレット積みつけパターン

パレット
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「積みつけ」。物流の効率化輸送に欠かせないツールとなっているパレット。荷崩れすることなく、効率的に安全に荷物を「積みつけ」ることは物流に関係する人間にとっては欠かせない技術と言えるだろう。しかし、現状では作業の機械化が導入されていない場合、作業者の経験によるところが大きい。中小・零細事業者がほとんどの運送事業者が荷物の積み方まで教育している事例は少ない。

パレットに積みつける作業を【パレタイズ】

パレットに荷物を積みつける作業を「パレタイズ」という。機械化されている現場も増えているが、コストが高額なことや場所の問題、荷物自身が機械化に向かない商品という問題もあり、手作業が中心となっている現場はまだまだ多い。中小・零細事業者の場合、どのように積みつけるのかは現場任せになっている場合が多く、現場作業者の経験によって積みつけられていることが多いようだ。手作業の場合、大変な重労働となっており、専門の作業者を従事させている現場も多くなっているが、トラックドライバーが積みつけ作業を実施している現場も少なくない。その場合、運賃と作業費用の分離の問題やトラックドライバーの長時間労働の問題と重なり、物流業界にとって大きな課題となっている。

パレットへの荷物の積みつけパターンは?

 パレットへの荷物を積みつけるパターンは奇麗に積みつけることだけでなく、フォークリフトでの移動時、トラックでの輸送時、倉庫での保管時にどれだけ荷崩れせず、荷物自身が自重で壊れない安定性が求められる。トラックでの輸送中に荷崩れさせてしまった場合、トラックのバランスが崩れてしまい、重大事故につながりかねない。荷崩れさせないためにストレッチフィルムなどを巻く方法もあるが、ゴミが増えるなどの環境問題やコスト面の問題が残る。荷主も安定性が高いが効率的でない積みつけを嫌う場合もあって、奇麗で安定的な積み付けの重要性を荷主などに周知する必要がある。

【荷崩れしにくい】積みつけ方法

荷崩れしにくい積み方としては、「レンガ積み」があります。1つの段でタテ・ヨコ向きを変えて積む方法です。2段目を1段目と向きを変えて積みます。荷崩れを防止しやすい積み方の一つです。また、「スプリット積み」も荷崩れを防止しやすい積み方です。スプリット積みは形状が違う段ボールなどをレンガ積みにした際、隙き間(スプリット)ができる積み方です。レンガ積み同様に荷崩れしにくい積み方です。

また、「ピンホール積み」は別名風車型積みとも呼ばれている積み方です。荷物をタテ・ヨコと「風車」の用に積みつけていき、2段目を180度方向を変えて積み上げていきます。

荷崩れしにくい積みつけは、1段目と2段目で配置をかえることによって、重量を均等に分散させる必要があります。同じ形状の荷物を積みつける際、弱い部分がつぶれてしまい、荷崩れしてしまう可能性があります。

【数物】積みつけ方法・パターン

数量を多く積みつけたい場合、「ブロック積み」があります。平積みとも呼ばれています。すべて同じ方向に積みつけていき、1段目と2段目も同じ方向で積みつけていきます。もっとも簡単な積みつけ方法と言えます。作業時間も少なくすみますが、荷崩れしやすい積み方です。しかし、荷物が壊れにくいというメリットもあります。ブロック積みの場合、ストレッチフィルムやラッシングベルトなどで固定する必要があるでしょう。

ブロック積みを1段目と方向を変えて2段目を積む方法が「交互列積み」です。ブロック積みに比べて荷崩れがしにくく、積み方も簡単です。しかし、荷物が正方形な場合は意味がなくなってしまいます。また、1段目から2段目、3段目あたりまでブロック積みをして、その上を交互列積みにするという方法もあります。ブロック積みと交互列積みのメリットを生かした積み方とも言えます。

もちろん、パレットから荷物がはみ出していた場合、荷物が壊れやすくなります。オーバーハングとも言います。特に重い荷物を積みつけていく際は、荷物が破損する可能性が高くなります。木製パレットの場合、デッキボードの間隔が大きいものの場合、オーバーハングになる場合もあります。1段目と2段目の荷物がずれていた場合も荷物が破損、荷崩れする原因にもなるでしょう。

効率的な積み方と荷崩れしにくい積み方のそれぞれにメリット、デメリット

効率的な積み方と荷崩れしにくい積み方のそれぞれにメリット、デメリットがあります。荷物のサイズや重さ、耐久性などその荷物にあった積み方を現場で判断する必要があります。積み方のパターンはさまざまで、レンガ積みやスプリット積みを組み合わせた積みつけもあります。さまざまな現場で多くの荷物を扱う場合、どのようなパターンが最適なのかを選択しましょう。

荷物をパレットに積みつける際、機械化されていない場合は作業者の経験によって最適な積みつけ作業を行う必要があります。現場任せではなく、きちんとした教育を実施する必要があります。安全に荷物を輸送して、荷物がつぶれないように保管するには最適な積みつけが欠かせません。作業者が初心者の場合、積みつけのパターンを知っていても、荷物のサイズが違っていたり、積みつけ方法がわからなくなることも多く、荷崩れ事故につながってしまいます。

記事まとめ

荷物の「積みつけ」は、トラックへの積み込みやリフト作業、倉庫での保管時には欠かせない作業です。その荷物にあった最適な積みつけが求められます。どれだけ効率的に安全な積みつけができるか、いろいろなパターンを学習して、現場で実践しましょう。荷主にとっても、運送事業者にとっても「安全」が第一。その一歩目が「積みつけ」と言えるでしょう。

段ボールなどが破損してしまった場合、物流業界では「買取」という風習も一部で残っており、荷崩れさせた運送事業者やドライバー自身が弁償するという行為もあります。きちんとした積みつけができない場合、そういった「買取」をさせれてしまう可能性もあります。

現在ではスマホのアプリで荷物の大きさと数量などを入力するだけで積みつけのパターンを掲示するものもあるようです。初心者の場合や経験者でもその積みつけパターンが正しいかどうかをそういったスマホアプリで確認するのもいいでしょう。

トラックでパレットを輸送する際、どのように配置するのかも重要でしょう。業界によってはパレットを使わずに直接、荷物を積み込むことも少なくありません。その場合はすべて手作業で積み込み、積み下しをします。大型トラックの場合、長時間を要する作業となり、どうしても作業効率を優先させて、安全な積み方をしないこともあります。そうした場合、荷崩れなどを発生させてしまう可能性が高くなり、交通事故にもつながりかねません。

効率的な積みつけと安全な積みつけをどこまで追求していくかは大きな課題です。安全第一で非効率的な作業が多くなれば、トラックドライバーの長時間労働や疲労にもつながります。効率的だが安全でない積み方を選択した場合、安全性を確保する手段、フィルムやベルトなどを用意する必要があるでしょう。

積みつけについては現場任せにしている運送事業者が多いのが現実ですが、きちんとした積みつけの教育は絶対に必要でしょう。運送事業者のほとんどが「ドライバーがどのような積みつけをしているのか知らない」という現状を改善するためにも、きっちりした積みつけを運送事業者自身が知る必要があります。荷主や関係者が協力して「最適な積みつけ」ができる現場環境を構築していく必要があります。荷主や倉庫業者、運送事業者それぞれが単独でできることではなく、「積みつけ」の重要性を共有していく必要があります。