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在庫とは【物流用語】

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在庫とは

在庫とは、商品、仕掛品、原材料等、企業が保有する販売前や利用前の流動資産を指します。倉庫、物流センター、工場、店舗等のバックヤードで商品が保管されている状態です。

在庫の管理は、自社の倉庫内にある商品の数だけではなく、入荷・出荷における数(自社の倉庫以外の在庫データ)も管理します。小売業、卸売業、アパレル業、製造業等、モノを扱う企業ではこの管理が必ず必要です。

 

3種類の在庫の役割

製造の流れから、在庫の役割は以下のようになります。

1.部品、原材料

製品を製造するために、原材料を加工・調合するプロセスが欠かせません。1種類の原材料から、複数の部品や製品が生み出されることも多くあります。製油メーカーを例に挙げると、原油からガソリンや重油等ができます。設備を利用し調合、分解、切削等の加工をすると「部品」「原材料」「仕掛品」の在庫が発生します。

2.仕掛品

仕掛品とは半製品のことであり、工程内または工程間にある複数の部品、原材料を組み合わせた製造途中の在庫を指します。これらは製品を製造する過程において、一時的に生まれるものであり、製造工程の中で次々と状態が変化するため、仕掛品はそのままでは販売できません。

3.完成品、商品

顧客に販売できる状態となった在庫を指します。部品・原材料や仕掛品は工場内にありますが、完成品はユーザーに届けられたり、店舗で販売されたりするものです。納期に基づいて出荷するために保管されていることから、出荷リードタイムとも大きな関わりがあります。

 

在庫がもたらすメリット

1.機会損失の削減

商品が欠品している場合、大半の消費者は別店舗で商品を探します。消費者は本当に欲しい商品でなければ、入荷を待つことは少ないでしょう。そのため、在庫があることにより、このような機会損失を防ぐことができます。特にECサイトでは、在庫を持つことが必須です。

2.納期の短縮

在庫を持つことにより、納期を短縮できます。トラブルが発生した場合でも、在庫があれば代替品をスムーズに用意でき、トラブルへの迅速な対応が可能です。仕掛品の在庫があれば、製品を最初から作る必要がなく、納期をさらに短縮できます。適正な在庫量を持つことで、顧客の満足度を向上させることに貢献できます。

3.仕入れコストの削減

大量の原材料や商品をまとめて仕入れることで、単価が安くなり仕入れコストの削減が可能です。複数回の注文を一度にまとめることにより、作業負荷が減少し、人件費の削減も実現できます。

 

在庫を持つことによるデメリット

1.品質や価値の低下

在庫を持っていても、それが売れなければ意味がありません。長期保管された在庫は、賞味期限切れやモデルチェンジにより、在庫の品質や価値が低下してしまう可能性があります。

2.資金繰りの悪化

在庫は倉庫業を除いては利益を生み出さず、そのため不利益とみなされることがあります。在庫があると仕入代金を回収できず、利益も生じません。在庫期間が長くなればなるほど、資金繰りは悪化する傾向にあります。また、在庫保管には倉庫の賃貸料がかかり、棚卸しでは多くの人員が必要です。このような要因が、資金繰りの悪化や時間と労力の負担となるデメリットにつながります。

3.税金の支払い額増加

在庫を保有していると、帳簿上で利益があるとみなされ、結果的に課税額が増加する可能性があります。
利益の計算では、まず次の式によって売上原価を求めます。

  • 売上原価 = 期首在庫 + 当期の仕入れ高 – 期末在庫

売上原価を用いた次の計算式により、利益を求めることが可能です。

  • 利益 = 売上 – (売上原価 + 経費)

この計算された利益に対して、法人税等の税金が課税されます。期末在庫が多くなると売上原価は低くなり、売上が増えていなくても帳簿上で利益が大きいとみなされます。

 

在庫管理の重要性

在庫は現金化を待つ状態であり、消費されることにより価値が生まれます。しかし、必要量を超える在庫は商品価値を低下させ、維持費やその他コストの増加を招く可能性があります。一方で、適切な在庫の維持・管理を行うことで、多くのメリットを得ることが可能です。

このような消費されない必要量を超えた在庫は、「余剰在庫」「過剰在庫」「死蔵在庫」といった用語で呼ばれることがあります。これが「在庫は罪庫」と言われる所以です。

在庫リスクを最小限に抑えるためには、需要予測に基づいた適切な発注と日々の在庫管理が求められます。在庫回転率と回転期間を分析することで、在庫管理にかかるコストや必要在庫数を把握することが可能です。

 

まとめ

在庫とは、企業が保有する商品、仕掛品、原材料等の流動資産を指します。在庫を持つことには、機会損失の削減、納期の短縮、仕入れコストの削減等のメリットがありますが、品質や価値の低下、資金繰りの悪化、支払う税金の増加等のデメリットもあります。適切な在庫管理により、これらのデメリットを最小限に抑えつつ、多くのメリットを享受することが可能です。

在庫管理はロジスティクスの中心的な活動であり、在庫リスクを最小限に抑えるためには、サプライチェーン全体を俯瞰する視点が必要です。効果的な在庫管理を基礎とした物流戦略を展開し、業界での成功を目指しましょう。

当社では、倉庫内の在庫管理や入出庫管理を自動化する「スマートパレット」をご用意しています。紛失・滞留を解消し、煩雑な紙伝票管理もなくなり、物流機器の稼働率アップ等が期待できます。お困りごとがあれば、お気軽にご相談ください。

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