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ネステナーとは

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ネステナーとは

ネステナーとは、倉庫等で広く利用されている金属製の保管棚や保管器具の一種であり、移動可能な構造を持つラックのことを指します。このラックの上にパレット等を載せることで、荷物の保管効率を向上させることが可能です。メーカーや用途によって「ネスティングラック」「ネスラック」「スタックテナー」等の名称で呼ばれることがあります。

 

ネステナーのメリット

ネステナーの様な段積み可能なラックを利用する最大のメリットは、保管効率の向上です。倉庫の天井高に応じてネステナーを積み重ねる(通常は2~3段)ことで、パレットを平置きする場合に比べ、空間を有効活用してより多くの荷物を保管することが可能になります。

また、床面に固定されたラックやパレットラックとは異なりネステナーは移動可能なため、荷物量に応じて倉庫内での配置やレイアウトを自由に変更できる点がメリットです。この特性により、繁忙期と閑散期の荷物量の変動に柔軟に対応でき、一時的な倉庫用途の変更等、限られた保管スペースを有効活用することができます。

このほか、未使用時にはネステナーを積み重ねて保管できるため、保管スペースを圧縮できる点もメリットです。基本的に金属製の枠で構成されているため壊れにくく、適切に防錆対策をすればメンテナンスの手間が少なく済みます。そして、価格も比較的安価で設置工事も必要ないため手軽に導入することが可能です。

さらに、サイズを一定に規格化することでレンタルラックとして利用することもできます。固定式のラックよりも安価で設置や撤去が簡単にでき、スポット利用の場面ではネステナーのようなラックが有効な選択肢となる場合があります。

 

ネステナーのデメリット

ネステナーのメリットについて述べましたが、いくつかデメリットもあるため注意が必要です。まず、金属枠のサイズを自由に調整できないため、導入する際に利用するパレットのサイズや保管する荷物の荷姿に合わせてネステナーのサイズをあらかじめ決めておく必要があります。このため、荷物の荷姿やパレットサイズの変更された場合に柔軟に対応できない点が課題です。

また、倉庫の床面に固定されるパレットラックと比較すると、移動できるラックというメリットの一方で地震等の揺れに弱い点がデメリットとなります(最近では制振型のネステナーも開発されており、改良が進んでいます)。さらに、安全性の観点から、高い位置に重量のある荷物を置くことが難しい点も注意が必要です。

加えて、近年増加している有効天井高5.5m以上の高天井型倉庫では、ネステナーを積み重ねても十分に天井高を活かせない場合もあります。このような場合、高さを自由に調整できる固定型パレットラックの方が空間を効率的に活用できると言われています。

 

ネステナーの種類と特長

ネステナーは主に「正ネステナー」と「逆ネステナー」の2種類に分類されます。

正ネステナー

「正ネステナー」とは、荷物を載せる格子状の面がラックの下部にあるタイプのものです。ラックに荷物を載せたまま、ネステナーごとフォークリフトで荷役(移動や積み重ね)ができるため、倉庫内での保管場所やレイアウトを頻繁に変更する必要がある物流現場での利用に適しています。

逆ネステナー

「逆ネステナー」とは、荷物を載せる格子状の面がラックの上部にあるタイプのものです。床面にパレットを直置きし、その上に逆ネステナーをかぶせるように設置することで、1台で2段分の荷物を保管できます。さらに、逆ネステナーを2台重ねれば3段分、3台重ねれば4段分の荷物を保管することが可能なため、正ネステナーよりも保管効率は高くなります。ただし、1段目のパレットは床面に直置きするため、正ネステナーのようにネステナーごとパレットを移動することはできません。このため、倉庫内のレイアウト変更が少ない物流現場での利用に適しています。

その他の派生製品

このほか、上下どちらの向きでも利用できる「正逆両用ネステナー」や、正ネステナーの上部フレームにステージが設置してあり、そこにパレットを置くことで逆ネステナーと同様に1台で2段の荷物を保管できる「ステージ付き正ネステナー」等の派生製品もあります。

 

ネステナーの選び方

ネステナーを選ぶ際には、保管する荷物の荷姿や利用するパレットのサイズに基づいて適切なサイズを決定することが必要です。

例えば、T11型パレット(1,100mm×1,100mm)に高さ1,500mm~1,600mmでパレタイズされた荷物を保管する場合、内寸が奥行1,150mm×幅1,250mm×高さ1,700mmののネステナーを選択します。荷役作業時には、フォークリフトでパレットを積み込む際の余裕として、実際の荷姿よりも内寸を100~150mm大きく設定することが必要です。

また、保管効率を最大化するには、倉庫の有効天井高や利用するフォークリフトの最大揚高を考慮しながら、ネステナーを何段積みにするかを事前に決めておくことが重要です。

さらに、保管する荷物の重量に応じた耐荷重のネステナーを選ぶ必要があります。一般的なネステナーの耐荷重は1,000kgですが、背の高いタイプや幅の広いタイプでは、耐荷重が低下する場合があるため注意するようにしましょう。

加えて、ネステナーには様々なオプション品が用意されています。代表的なものとして、以下が含まれます。

  • 連結パレット:ネステナーをパレットで連結し、ラック数を増やすことで台数以上の荷物を収納可能。
  • 中間棚:収納スペースを追加するための棚。
  • パレトップ:正ネステナーの最上段に載せてラックとして活用。

これらオプション品を活用することで、保管効率をさらに向上させることが可能です。また、既製品に加えてオーダーメイドもできるため、利用用途や保管荷物の荷姿に応じた製品を製造依頼することもできます。

 

ネステナーのオプション品

ネステナーは、倉庫や物流センターで広く利用されている保管ラックですが、オプション品を活用することでさらに便利に有効活用することが可能です。ここでは、代表的なオプション品を紹介します。

パレトップ

既に設置している正ネステナー(荷物を載せる面がラック下部に位置)の最上段部分に装着することで、さらに1段分の保管スペースを増やすことができるオプションです。限られた空間を最大限に活用したい場合におすすめします。

連結パレット

逆ネステナー(荷物を載せる面がラック上部に位置)を2台連結させ、隣接するネステナー同士を1基として利用するオプションです。これにより、保管量を効率的に増やすことができます。

中間棚

ネステナーを未使用時に多段積みする際、追加段を設けることで効率的に収納スペースを向上させるオプションです。ネステナーの柱に取り付けることで、さらに収納の幅を広げられます。

クランプ型中間棚

ネステナーの4本の柱にクランプ(挟み込む器具)を設置し、パレットを載せるスペースを作り出すオプションです。保管スペースを柔軟に拡張することができます。

フォークガイド

フォークリフトのツメを正確に差し込むためのガイドです。操作精度を高めるだけではなく、走行時には滑り止めとしても機能し、安全性を向上させます。

ガード

ネステナーの左右および後方を覆うガードで、小物類の荷崩れを防止します。特に不安定な荷物の保管時に役立つオプションです。

 

ネステナーのメンテナンスについて

ネステナーはメンテナンスフリーの製品ですが、長期間の利用や屋外で利用している場合、劣化が進む場合があります。安全に利用するため、以下の点を定期的に点検するようにしましょう。

  • フレームの接合部分やストッパーの溶接箇所が、緩んだり亀裂が入ったりしていないか。
  • 特に屋外で利用する場合、錆による腐食が進行していないか
  • 柱やフレームの曲がり・へこみ等、構造上の変形がないか確認し荷物の安定性に影響を及ぼしていないか

 

ユーピーアールのレンタルパレットサービスについて

ユーピーアールでは、プラスチックパレットや木製パレット、保管効率を上げるネスティングラック、カゴ車等の多種多様なレンタルアイテムを取り揃えており、お客様の様々なニーズにお応えします。

全国の営業所で地域密着型のきめ細かいサービスを提供しています。また、パレットの保管基地であるデポも全国に多数配備しており、急な需要にも対応可能です。整備された良質なパレット等を迅速にご提供いたします。

さらに、当社デポとご利用先が近い場合、レンタル時や返却時の輸送コストを削減することができます。ネスティングラックを含むパレットのレンタルをお探しの方は、ぜひご検討ください。

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