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ITFコードとは?種類と規定を分かりやすく解説【物流用語】

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ITFコードとは?種類と規定を分かりやすく解説

ITF規格とは

ITF(Interleaved Two of Five)規格とは、日本の物流分野で活用される商品コード用統一規格用シンボルです。ヨーロッパ規格「EAN-DUN」、米国の「UCC-SCS」と互換性を持ちます。1983年に経済産業省の指導から日本包装技術協会に「物流シンボル委員会」が設置され、物流規格用シンボルについての検討が行われました。そこでJAN コードを大きくする方法と現行のITF(2of5コード)を使用する方法が提案され、印刷精度上の問題などから2of5コードに決定しました。

1985年には流通システム開発センターに「物流シンボル JIS原案作成委員会」が設置、JIS化に向けた最終検討に入りました。1987年、ITF規格は標準物流バーコードシンボル「JIS-X-0502」として、1987年にJIS化されました。1994年には、シンボルの最小バー幅や反射率に関する規格が一部変更され、国際標準ではGTIN-14と呼ばれています。

ITFコードとは

ITFコードは、梱包内容の識別に利用されるバーコードの一種です。情報を一定の規則に従って変換を行い、デジタル情報として入出力することができます。商品に付与される一般的なJANコードは国、企業、商品などの商品識別用として活用されますが、ITFコードの場合は情報密度が高いため、物流用バーコードとして段ボール(外装箱)に印刷されます。

完成品を工場から卸企業や販売店に送品する際、同一商品を箱詰めする際、商品名や個数がITFコードに記されています。納品された企業ではITFコードを読み込むことで、段ボールを開梱しないでも中身の情報を知ることができます。受発注や納品時のほか、入出荷、仕分け、棚卸管理などにおいて活用されます。

Interleaved Two of Fiveとは「交互に5本の2つを差し込む」もので、具体的にはJANコードのコード番号の前に1桁(拡張バージョンは2桁)の物流識別コードを付加したもので、実際のITFコードでは最初の黒の前にスタートコードバーと呼ばれる2本の黒い線があります。同様に終わりの部分にも2本の黒線があり、ストップバーコードバーと呼ばれています。

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ITFコードの種類

ITFコードには、標準バージョンの「ITF-14」とアドオンバージョンの「ITF-6」の2種類があります。

(1)標準バージョン(ITF-14)

14桁で構成されています。左から物流識別コード(1桁)フラッグ(m2桁)、商品メーカーコード(5桁)、商品アイテムコード(5桁)、1桁のチェックキャラクタで構成されています。また、これらの内容はバーコードの下にOCR-Bフォントで記されている。標準バージョンの物流識別コード内容を第1表に示す。

(2)アドオンバージョン(ITF-6)

6桁で構成されています。左から計量値(5桁)、チェックキャラクタ(1桁)で構成。個々の包装ごとに重量と価格が異なる商品に対し付けられるコードで、ITF-14、ITF-16と組み合わせて使用します。

16桁のITFコード(拡張バージョン)も当初は使用されていましたが、2010年4月以降は使用できなくなりました。国際標準化機関GS1(ジー・エス・ワン)は、EDIなど企業間取引において使用されている各種の商品コードを全て14桁に統一する国際標準コードGTIN(国際取引商品番号)の普及を推進。日本でも2007年からGTINが採用され、JAN(EAN)コードやITFコードなどの桁数が14桁に統一されることになりました。

サイズの規定

従来、日本国内におけるITF シンボルの表示の大きさは、基本寸法の0.625 倍~ 1.2 倍の範囲で横幅高さともに縮小拡大できるとしてきましたが、現在のGS1 国際標準では横幅に対してのみ0.625 倍~ 1.0 倍の範囲で縮小をすることができます。

(1)モジュール幅(X)、細太エレメント比

基本モジュール幅は1.016mm、これに対し0.25倍の縮小(0.254mm)から1.2倍の拡大(1.219mm)まで認められています。細太エレメント比は、1:2.5となります。

(2)クワイエットゾーン

バーコードシンボルの左右にある余白部分となるクワイエットゾーンは、スタートコードの前とストップコードの後に、それぞれ10モジュール以上必要としています。

(3)シンボル長

クワイエットゾーンを含むシンボル長は、以下の計算式で求められます。
  ITF-14 L=140.5X
  ITF-6  L=76.5X(X=細エレメント幅)

(4)キャラクタ密度

1モジュールが0.635mmのとき、標準バージョンITF-14のキャラクタ密度は4.6文字/インチ、拡張バージョンのITF-16のキャラクタ密度は、4.7文字/インチ、アドオンバージョンのITF-6のキャラクタ密度は、4.2文字/インチとなります(クワイエットゾーンは除く)。

(5)シンボル高さ

モジュールの倍率が0.8~1.0倍ではバーコードの高さ31.8mmとします。

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表示位置の規定

ITFコードは、ソータ、コンベアライン、自動倉庫等で自動読み取りするために、表示位置が規定されています。原則として箱の4側面に表示としていますが、短側面に規定通りの位置・サイズの ITF コード表示が困難な場合、長手の2側面表示が推奨されています。商品サイズやデザインの都合上、短側面に規定通りの位置やサイズの表示が困難な場合は、バーコードリーダやハンディターミナルで読み取りやすいように、表示可能な範囲でできるだけ大きく表示してください。ITFコード下端と箱の底面との間は、32mm±3mm、水平方向の左右どちらかのコーナーからベアラバーまでが19mm以上の距離が必要となります。

また、ITFコードは段ボールに印刷することが多く、段ボールは茶系のためにコントラストを大きくするために、バーの印刷には黒色か濃紺など、できるだけ黒に近い暗色(反射率の低い色)にしてください。オレンジ、ピンクなどの赤系統の色は、スキャンの際に赤色の光を使う関係から、スペースの部分と区別がつかず、読取りが困難になるため避けましょう。

段ボールへの印刷のメリットとデメリット

製造した商品を倉庫に入庫する際、外装箱の ITF コードを読み取ることによって、「いつ、どの商品をどれだけ入庫したか」などの正確な実績データを記録することができます。棚卸作業でもコードを読むことで、正確なデータが迅速に取得でき、精度の高い効率的な在庫管理が実現できます。

また、倉庫内で出荷予定商品のケース単位のピッキング作業や出荷検品作業の際、 ITF コードを読み取ることにより、注文通りの商品が揃っているかなどの確認が正確に行えるようになります。品名が長く判別が難しい商品の場合、出荷予定データとバーコード読取りデータの照合によって確認が可能になるため、作業者の負担が減少します。

ITFコードは、非常にメリットの多いバーコードですが、「桁落ち」が発生する場合もあります。桁落ちとはバーコードの桁を落として読んでしまうことです。ITFを使用する場合、バーコードリーダで、決まった桁数以外読まなくする「桁指定」を設定する必要があります

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まとめ

小売店は売り場の面積を少しでも広くするために、過剰在庫を持たず、ジャスト・イン・タイムの納品が求められるようになりました。小売店の発注に対して、メーカー、卸は指定された量を指定された日時、確実に届ける必要があることから、物流商品コードが生まれました。

入荷されてきた荷物のITFコードで読み取ることで、個数と位置を把握できるばかりか、荷物の入出庫管理をスピーディに行うことができるようになり、物流合理化に繋がりました。

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