物流コラム

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棚卸しとは【物流用語】

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棚卸しとは

棚卸しとは、棚卸資産(原材料、仕掛品、商品)の在庫を調査して台帳と実在庫を一致させるための業務です。在庫点数を正確に管理することで、売上に対する商品原価を把握が可能となります。

正式には決算日に棚卸しを行い、会計上の期末棚卸資産の金額を確定させますが、半期末や毎月棚卸しを実施する会社もあります。とはいえ、決算日当日の棚卸しのために入出荷や生産ラインを止める必要があり、回避するため休日など、1週間程度前倒しで実施している会社もあります。

棚卸を行う目的は会社の業績を把握することが挙げられます。棚卸しによって実在庫数量を把握できれば、理論上の在庫数量との比較が可能となります。場合によっては横領された数量も把握することができます。

棚卸しは一定期間の会社の損益を示し、会社の経営戦略を立てる上で重要な指標となる「損益計算書」において、どれだけ稼いだのか(収益)、どれくらい費用を使ったのか(費用)、利益がいくら残っているか(利益)を計上する必要があります。損益計算書で表記する「売上総利益」は、棚卸し後の在庫金額を売上原価から控除することにより、売上総利益の金額に影響します。その計算式は

売上総利益=売上高-(期首棚卸高+当期仕入れ高-期末棚卸高)

となります。在庫金額によって、決算書の利益額が増減します。

また、棚卸しによって在庫の実際の数量を把握することで、理論上の数量との比較が可能となります。場合によっては横領された数量をも把握することや棚卸しには在庫の過不足を把握する役割もあります。

棚卸しの手順

■棚卸しの手順
実際の在庫の数量や状態を確認、帳簿上の数値とすり合わせを行います。

実地棚卸

一般的には棚卸表を作成し、確認作業と並行して数値を記入していきます。棚卸表では所有する在庫の「商品または製品名」「商品コード」「単価」「在庫数」「総額」「備考(在庫状態について)」などの項目を設定しましょう。

帳簿棚卸

帳簿上の数字のみを用いて在庫数を確認する方法です。手書きやエクセル、計算ソフトなど、手動での作業が必要となる管理方法とデータの一元管理を行うシステムなどで管理する数値を意味します。

実地棚卸と帳簿棚卸のすり合わせ

実地棚卸で帳簿棚卸の双方で算出した数値を照らし合わせ、両者が同一の数値であるかの確認を行います。

なかには、実地棚卸を行わず、帳簿棚卸のみで棚卸を行うケースもありますが、両者の数値に違いが生じることがよくあります。その場合、数値を統一するだけでなく、差異が生じてしまった原因を明らかにする必要があります

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在庫の評価方法

棚卸資産の評価には大きく分けて「原価法」と「低価法」の2つの方法があります。棚卸しは棚卸資産の品目と数量を確認する作業となりますが、会計上は棚卸資産を金額ベースで計上しなければならないため、棚卸資産の期末時点の単価を決める必要があります。これを「在庫の評価」といいます。

原価法とは、棚卸資産の期末評価の方法です。原棚卸資産の購入時に支払った金額を元に期末の金額を評価する方法で、在庫として残された棚卸資産の「取得原価」を算定、その取得原価に基づいて棚卸資産の期末評価を行います。在庫商品の仕入価格は、同じ商品でも仕入れた量や時期、仕入先などによって仕入単価が異なるため、頻繁に取引を行う商品について、仕入価格と売上高を対応させることは大変です。

そこで、期末の在庫として保有する棚卸資産(商品や製品、半製品、原材料、仕掛品、事務用消耗品等の資産)の取得原価を算定することで、棚卸資産を評価、その差額を使用して売上原価を算定することが認められています。販売用の商品、製品、未完成の製品、製造のために仕入れた未投入の材料など、将来的に販売を予定しているもののほか、販売用ではない消耗品で貯蔵中のものも棚卸資産に該当します。

原価法には、期末に最も近い日に取得した仕入れ単価を期末棚卸資産の単価として計算する「最終仕入原価法」、個々の実際の取得価額にて評価する「個別法」、先に仕入れたものから売れていくと考え、在庫は期末に最も近い時点で取得した資産が残っているものとみなす「先入れ先出し法」、前期の繰越資産と当期中に取得した資産の総額を総数量で割り、平均価額を取得価額とする「平均法」、前期の繰越資産と当期中に取得した資産の総額を総数量で割り、平均価額を取得価額とする「総平均法」、資産を取得する度に前回の平均価額と在庫数量に加えて計算を行い、都度平均取得価額を算出する「移動平均法」、販売価額に原価率を掛けて算出する「売価還元法」の6種の評価方法があります。

評価方法は、届出書に適用を受けようとする事業年度開始の日の前日まで(決算期末日まで)の税務署に提出する必要があります。適用は翌期・次年度からとなります。漏れなく行いましょう。

では、原価法のひとつ「最終仕入原価法」を例にした、台車購入の計算式をみてみましょう。最終仕入原価法とは、期末に近い日に取得した仕入れ単価を単価として計算します。

<例>
4月1日 台車  20台 35,000円/個で購入
9月1日 台車  10台 38,000円/個で購入

上記の例では、合計30台の台車を購入(仕入れ)して、10台を販売して残りの在庫が20台とします。9月1日の購入額の38,000円を用いて、棚卸資産額は20台×38,000円で計算します。

ただし、税法上では消耗品について毎年一定数量を取得するもので、経常的に消耗する場合に限り、継続適用を条件に取得した事業年度の損金に算入することが認められています。
また、低価法とは期末の棚卸資産の金額として、対象の在庫を購入した際の原価とその時点での原価を比較して、いずれか安い方を用いる方法です。
通常、原価法か低価法のどちらかの評価方法を選択し、継続的にその方針で期末在庫の評価を行っていくことになります。原価法と比較した場合、低価法は時価の値段次第では安くなる可能性がありますが、計算式が複雑になります。

棚卸しで注意するポイント

棚卸しを行う際に注意すべき点として、当然のことながら在庫数量の数え間違いをしないようにすることです。利益額を間違って算定してしまうだけではなく、帳簿に計上されていない資産が出てしまうと大きな問題になりかねません。棚卸しは細心の注意をもって実施する必要があります。

棚卸しの作業は在庫数量を数えるだけではなく、品質や状態も確認する必要があります。売り物にならないと判明すれば、会計上その簿価を損失として計上する必要があり、販売自体が可能であっても品質が低下していれば低価評価損の計上も検討しなければならないためです。

ルーチンワークの作業の際に、保管状態などを入念にチェックし、入出荷や返品に伴う在庫の変動を正確に記録しておくことをマニュアル化していけば、データ上で正確な在庫数を短時間で把握することが可能となります。

 


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