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HACCPの重要管理点とは?CCPの意味や具体例を解説!

HACCPの重要管理点とは?
CCPの意味や具体例を解説!

HACCPの重要管理点とは?CCPの意味や具体例を解説!



 

HACCPのCCPとは?

HACCPとは、危害要因分析(HA:Hazard Analysis)と重要管理点(CCP:Critical Control Point)の頭文字を合わせた言葉で、国際的に認められた衛生管理手法です。HACCPにおけるCCPは、危害要因分析と並び、食の安全を守るため欠かせない役割を担います。

HACCPにおけるHAとは、CCPの前段階で実施する取り組みです。危害要因分析とは、原材料の入荷から製品の出荷までのすべての行程の危害要因(ハザード)を洗い出し、危害要因リスト等を作成する工程を意味します。食品の危害要因は、大きく分けて「生物的危害要因」「化学的危害要因」「物理的危害要因」の3種類です。

生物学的危害要因 ・病原細菌
・腐敗微生物
・ウイルス
・寄生虫
・病原微生物
化学的危害要因 ・カビ毒
・重金属
・食品添加物
・農薬
物理的危害要因 ・異物混入

[注1]

 
食品ごとに様々な危害要因があるため、食品産業センターの「HACCP関連情報検索」などを利用し、危害要因を正しく分析することがHAのポイントです。

しかし、危害要因によって重要度が違い、一般衛生管理の範囲で対応できるものも少なくありません。そこで、危害要因のなかでもとくに重要なものを特定し、重点的に管理する工程を定めたものを重要管理点(CCP)と呼びます。

CCPの特定後はHACCPプランを作成し、危害要因を取り除くための管理基準(CL)やモニタリング方法、逸脱時の改善措置、検証方法などを決定します。CCPの特定は、HACCPの7原則12手順の「手順7原則2」で定められ、HACCPに基づく衛生管理を導入する際に必ず対応しなければならないポイントです。

PRPとは?

CCPとよく似た言葉として、PRP(Prerequisite Program)があります。PRPとは、食品事故を引き起こす危害要因を除去・低減するため、最低限必要な衛生管理のルールを意味します。

PRPの代表例が、整理・整頓・清掃・清潔・躾からなる5S活動です。PRPだけでは取り除けない危害要因に対処するため、CCPが必要になります。

 

CCP(重要管理点)の重要性

なぜHA(危害要因分析)を実施し、製造工程のCCP(重要管理点)を特定しなければならないのでしょうか。

前項で述べたとおり、製造工程によって数多くの危害要因があり、その全てに重点的な対応を行うと膨大な人手やリソースが必要です。また、危害要因の多くは「従業員が手洗いを徹底する」「施設を定期的に清掃し、鼠族・昆虫対策を行う」といった一般衛生管理の範囲で対応することが可能です。

そもそもCCP(重要管理点)とは、こうした一般衛生管理の範囲では対応できないものや、万が一食品事故が発生した場合に一般消費者に与える影響が大きいものを指す言葉です。食品の危害要因の優先順位付けを行うことで、本当に重点的な衛生管理が必要な工程を洗い出し、リソースを集中させて効率的な食品事故対策を実施できるようになります。

現場の製造工程の生産性を維持しながら、食品事故のリスクを低減できるのが、CCP(重要管理点)を定める理由です。

 

CCPの具体例

ここでは、厚生労働省の「HACCPモデル例」から飲食業界の事例を2点取り上げ、重要管理点(CCP)を決定する流れを紹介します。[注3]

学校給食用コッペパンのCCP

学校給食用コッペパンの事例では、危害要因リストを作成した結果、ミキシング、発酵、焼成などの工程で、物理的ハザードとして「金属片の残存」があることがわかりました。

箱詰め前の工程で金属探知を実施するため、この工程をCCPに設定し、金属探知機の動作を確認するための管理基準(CL)を設定しました。生物的ハザードとして「病原微生物の残存」も考えられますが、焼成によって芽胞非形成菌などの細菌が死滅することや、焼成の程度は目視で判断できることから、一般衛生管理の範囲で対応可能だとしました。

ナチュラルミネラルウォーターのCCP

ナチュラルミネラルウォーターの事例では、PET容器を殺菌・洗浄し、充填する前の除菌処理やろ過処理(一次~三次)において、採水した水に「病原微生物の残存」の危害要因があることがわかりました。

充填より後の工程では無菌充填(アセプティック)を実施するため、作業手順を適切に守ることで品質管理でき、潜在的なハザードは存在するが、重要ではないと判断しました。そこで、除菌処理やろ過処理(一次~三次)の工程をCCPに設定して、除菌フィルターの差圧を算出し、モニタリングするようにしました。

 

7原則12手順でCCPを行うタイミングとは

HACCPの「7原則12手順」とは、コーデックス委員会(国際食品規格委員会)が定めたHACCP導入の手引きのことです。HACCPの7原則12手順を一覧表にまとめました。

手順1 HACCPチームを編成する
手順2 製品説明書を作成する
手順3 製品の用途や対象となる消費者を確認する
手順4 製造工程一覧図を作成する
手順5 製造工程一覧図の現場確認を行う
手順6【原則1】 危害分析(危害要因分析)を実施する
手順7【原則2】 重要管理点(CCP)を特定する
手順8【原則3】 管理基準(CL)を設定する
手順9【原則4】 衛生管理のモニタリング方法を決める
手順10【原則5】 衛生管理の改善方法を決める
手順11【原則6】 衛生管理の検証方法を決める
手順12【原則7】 衛生管理の記録方法を決める

 
CCP(重要管理点)を定めるのは、手順7【原則2】においてです。手順6【原則1】において危害要因分析を実施し、危害要因のなかから優先順位の高いものを抽出して、CCP(重要管理点)として設定します。

製造工程のCCP(重要管理点)を特定したら、手順8【原則3】で管理基準(CL)を設定し、危害要因を取り除くための科学的根拠に基づく基準値を決めていきます。

 

CCP(重要管理点)の流れ

厨房
それでは、厚生労働省の手引書に基づき、一般飲食店をモデルケースとしてCCP(重要管理点)設定の流れを紹介します。[注2]

メニューを3つのグループに分類する

まず、食品の調理方法を基準として、メニューを3つのグループに分類しましょう。

 
第1グループ
非加熱のもの
(冷蔵品を冷たいまま提供)
刺身、冷奴など
第2グループ
加熱するもの
(冷蔵品を加熱し、熱いまま提供)
(加熱した後、高温保管を含む)
ステーキ、焼き魚、焼き鳥、ハンバーグ、てんぷら、唐揚げ、ライスなど
第3グループ
加熱後冷却し再加熱するもの、または、加熱後冷却するもの
カレー、スープ、ソース、たれ、ポテトサラダなど

 

グループごとにチェック項目を決める

食品の調理方法によって、チェックすべき項目が異なります。たとえば、第1グループの「非加熱のもの」の場合、食品の温度変化を防ぐため、「冷蔵庫から取り出したら、すぐに提供する」「冷蔵庫の温度を管理する」といったチェック項目を盛り込みます。

HACCPプランを作成する

最後に、これまで実施した危害要因分析やCCPに基づき、食品ごとにHACCPプランを作成します。食品の危害要因、管理手段、管理基準(CL)、モニタリング方法などの項目を記載し、一覧表にまとめましょう。現場の担当者にヒアリングを実施し、実際の製造工程と剥離がないか確認することも大切です。

 

CCPの決まり方

CCPを決めるときは、再現性があり、明確な科学的根拠に基づく管理基準(CL)を設定しなければなりません。現場の担当者の勘やコツなどに基づく管理基準を設定すると、チェックのたびに基準が曖昧になり、本当に消費者の身体に影響が出ないかどうかの確証が得られません。

たとえば、病原微生物の残存を防ぎたい場合は、確実に危害が発生しない細菌量を管理基準に設定し、検査やモニタリングを実施する必要があります。

 

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まとめ

HACCPに沿った衛生管理を取り入れるときに重要なのが、CCP(重要管理点)の設定です。CCPの設定は、コーデックス委員会が定めた「7原則12手順」のうち、手順7【原則2】に該当します。

まず、手順6【原則1】の危害要因分析のプロセスにおいて、製造工程の危害要因(ハザード)を分析し、重要度が高いものをCCPとして設定しましょう。CCPを設定することで、現場の製造工程の生産性を損なわず、効率的に食品事故を防止することができます。

HACCPに沿った衛生管理を初めて実施する場合は、厚生労働省が作成した「HACCPモデル例」などを参考に、危害要因分析の流れや、CCPを特定するときの注意点を学びましょう。

[注1]食品産業センター:食品の危害要因
[注2] 厚生労働省:HACCPの考え方に基づく衛生管理のための手引書 (小規模な一般飲食店事業者向け)[pdf]
[注3]厚生労働省:HACCPモデル例

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