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IIoT(インダストリアルIoT)とは?IoTとの違いや将来的な活用法について

IIoTとは?IIoTの導入で生産性の向上とサプライチェーンの最適化を実現

IIoT(インダストリアルIoT)とは?IoTとの違いや将来的な活用法について

IIoT(インダストリアルIoT)とは?産業分野に特化した「モノのインターネット」

IIoT(インダストリアルIoT)とは、製造・輸送・物流などの産業分野を対象としたIoTのことです。「モノのインターネット」と呼ばれるIoTは、1999年にアメリカで提唱された考え方です。

IoT技術によって、コンピューターだけでなく様々なモノを相互にネットワークでつなぐことで、データの収集・分析や、自動操作・遠隔操作による業務効率化を実現できます。

IIoTもこうしたメリットを受け継ぎ、製品や機械、産業用ロボット、パイプライン、その他の生産設備やセンサー類をネットワークで結びつけることで、新たな付加価値を作り出すことを目的としています。

たとえば、インターネットを経由した自社製品の遠隔サポートや、複数の自社製品や外部スマートデバイスと相互接続可能なプラットフォームの構築など、すでにIIoTを利用したサービスの提供を目指す企業も登場しています。

経済産業省の2017年12月の調査によると、製造業では「現場力の維持・向上に関する課題」として「ロボットやIT、IoTの導入・活用力」を挙げた企業が全体の34.6%に達しており、国内でもIIoTの導入意欲を持つ企業が増加傾向にあることがわかります。[注1]

製造業だけでなく、IoT全体の投資額は年々増加しており、今後もIIoTの普及が進むことが予想されます。

[注1]経済産業省:我が国ものづくり産業が直面する課題と展望[pdf]

IIoTとIoTの違いは?産業分野に特化するためには3つの条件が必要

産業分野に特化したIIoTと、従来のIoTの違いは3つあります。IIoTはプライベートな使用やバックオフィス向けのものではなく、製造・輸送・物流といった産業分野の現場で、業務効率化や安全性向上を目指すためのものです。

そのため、IIoTで使うセンサーやネットワークには、次の特性が求められます。

  • 安定性と堅牢性があり、原則として常時稼働できること
  • 機密情報を守るため、アクセスできる人員を細かく制御できること
  • 産業システム向けの帯域幅を確保し、通信サービス品質が保たれていること

既存のIoTと同様、製品や機械をインターネットでつなぐという考え方は変わりません。

しかし、常時稼働することを原則としていて、しばしば機密情報や知的財産を取り扱う産業分野においては、システムの堅牢性や高度なアクセスレベルの制御、通信サービス品質を確保することがより求められます。

産業分野のIIoT化がもたらす2つのメリット

IIoT化を進めることには、2つメリットがあります。サプライチェーン全体を最適化し、1つひとつの作業工程の生産性を向上させることが可能です。

サプライチェーンの見える化・最適化

とくに製造業・小売業・食品業などのものづくり企業では、製品やサービスの原料の製造から消費者への提供まで、「サプライチェーン」と呼ばれる一連の流れを構築します。

サプライチェーンを最適化し、各工程の無駄を省くことが、業績向上のために欠かせません。

IIoTを導入すれば、産業機械やシステムが相互にネットワークでつながり、1つひとつの工程が情報システム上で可視化されます。

たとえば、各工程の稼働効率を数値化したり、余剰在庫を自動で検出したりすることができます。IIoTの導入による「デジタルサプライチェーン」の構築で、サプライチェーンの見える化・最適化を実現できます。

各作業工程を効率化して生産性を向上させる

製造・輸送・物流などの現場で、作業効率のボトルネックとなっているのが、生産設備の保守点検やメンテナンスで生まれる時間ロスです。

これらを1つひとつ手作業で行うと、異常の原因がなかなかわからないことも多く、時間と人的リソースの両方を消費します。

IIoTなら、このボトルネックを解消できます。たとえば、音声認識技術を活用すれば、生産設備の異常音を自動検知できます。システムの安定稼働を実現すれば、生産品質の向上にもつながります。

IIoTの2つの活用事例~輸送・物流業界~

ここでは、実際にIIoTを導入し、作業効率化や安全性向上を達成した事例を2点ご紹介します。

倉庫管理の自動化でヒューマンエラーを防止

従来の倉庫や物流センターは、伝票の管理や商品の仕分け、入庫・出庫などの倉庫管理業務が属人化しており、ヒューマンエラーの増加や作業効率の低下が発生していました。

しかし、IIoT技術を活用した倉庫管理システム(WMS)なら、荷物に搭載したタグを専用端末で読み取るだけで、倉庫管理が不慣れな人間でも効率的に作業できます。

また、ワイヤレスタグを搭載したスマートパレットなら、入出庫の際にタグの情報を無線通信で受信し、入出庫管理を自動化できます。

「今どれだけのパレットがあるか」「パレットをいつ入出庫したか」を可視化できるため、在庫管理や入出庫管理を効率化するだけでなく、パレットの紛失や誤出荷などのヒューマンエラーを防止できます。

配車業務の自動化で輸送ルートを最適化

輸送業界では、IIoT技術を活用した自動配車システム(TMS)の導入が進んでいます。従来の配車業務では、配送ルートが長かったり、配送車の数が多かったりすると、配送の遅延や手違いに寄る誤配送が発生していました。

しかし、TMSを導入すれば、配送車と品物のデータを情報システムに登録し、目的地を入力するだけで、道路事情や輸送コストを考慮した最短ルートを自動で出力できます。

また、配送車にGPS発信機を搭載することで、「どの車が今どこを走っているか」を見える化できるため、ドライバーの安全管理も可能です。

IIoTの現状の課題は?セキュリティリスクと人材確保が課題

クラッカー

産業分野へのIoTの導入には大きなメリットがありますが、いくつか課題も存在します。

もっとも大きな課題の1つは、IIoT化された製品や生産設備の脆弱性をついたサイバー攻撃への対処です。

とくに工場や物流センターなどのIIoTが不正アクセスを受け、遠隔操作されたことで、大きな物理的被害が得た事例があります。

たとえば、鉄道会社の制御システムがマルウェアに感染し、列車に信号を送るシステムが乗っ取られ、長時間に渡って運行管理が停止した事例があります。

想定される脅威を洗い出し、IIoTシステムの入口・内部・出口のセキュリティを多重防護することが大切です。

また、国内ではITやIoT技術に明るい「デジタル人材」がまだまだ不足しています。

経済産業省の2017年12月の調査によれば、「デジタル人材の業務上の必要性」が高いと答えた企業が全体の61.1%であるのに対し、「デジタル人材の充足状況」の調査項目では、77.4%の企業が「質・量とも充足できていない」と回答しています。[注1]

生産現場をIIoT化し、サプライチェーンを最適化するためには、デジタル人材の充足が欠かせません。現状の課題を分析し、「セキュリティ強化」「人材確保」の2つの対策をとることが求められています。

今後のIIoTはどうなる?5G環境の整備でIIoTがさらに普及

IoTによるバックオフィスの作業効率化や、スマート家電やスマートハウスのようなプライベート向けIoTだけでなく、産業分野のIoT化は年々進んでいます。

サプライチェーンの最適化や、メンテナンス工程の自動化・効率化を目的として、大手企業もIIoTの導入を進めています。

IIoTなどの情報通信技術の普及よる「第四次産業革命」には、産業構造を大きく変化させる可能性があります。

とくに次世代ネットワークである5G環境が整備されることで、製品や生産設備を結ぶネットワークの通信品質が強化され、IIoT化が一気に進むことが予想されます。

既存の4G/LTE環境と比較すると、5G環境なら1キロ平方メートルあたり約100万台のIoT機器をネットワーク接続することができるため、通信品質が求められるIIoTには追い風です。

既存の活用事例に学び、セキュリティリスクや人材不足に対処しながらIIoTの導入を進めることが大切です。

産業分野のIoT化で生産性の向上とサプライチェーンの最適化を

今回は、IIoT(インダストリアルIoT)と従来のIoTの違いや、将来的な活用法を解説しました。

IIoTは産業分野に特化したIoTで、製品や生産設備をネットワークで相互につなぎ、新たな付加価値を作り出すことを目的としています。

サイバー攻撃による制御システムのハッキングや、デジタル人材の不足といった課題はありますが、製造・輸送・物流などの産業分野にとって、IIoTの導入には大きなメリットがあります。

今後もIIoTの導入が進むことが予測されます。既存の活用事例に学び、作業工程の効率化やサプライチェーンの最適化に取り組みましょう。

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