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食品工場にIoTはなぜ必要?「シンプルなIoT」で現場の生産性向上を

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食品工場の現場が抱える2つのリスク

少子高齢化の進行により、食品工場の現場を支える生産年齢人口の減少が懸念されています。農林水産省の試算によると、2040年には食品産業全体の従業員数が約557万人に減るといわれています。平成27年度(2015年)の総従業員数は827万人ですから、全体の約32.6%にあたる約270万人分の労働力の減少が予想されます。[注1]

今後予測される人手不足、労働力不足により、食品工場の現場は2つのリスクを抱えます。それは、「労働者の安全衛生」と「食品事故」の問題です。

労働者1人ひとりの作業負荷が高まり、労災が増加する

製造業全体で見ても、食品製造業は労働災害の発生件数が多い業種です。中央労働災害防止協会(中災防)のまとめによると、令和元年(平成31年)の製造業全体の災害発生件数は26,873件でした。そのうち、約29.6%にあたる7,963件の労働災害が、食品工場の現場で発生しています。[注2][注3]

事業所規模別に見ると、もっとも発生件数の割合が多いのは「100~299人(27%)」の事業所で、次いで「50~99人(18%)」、「10~29人(17%)」と、中小企業ほど労働災害リスクが高いことがわかります。少子高齢社会の到来により、今後ますます現場の労働力が不足すると、従業員1人ひとりの作業負荷が高まります。作業ミスや注意不足が増え、死傷者が発生するような重大事故が頻発する恐れがあります。

ヒューマンエラーが増加し、食中毒リスクが高まる

また、労働者の作業負荷が高まり、ヒューマンエラーが増加すると、食品工場で取り扱う食料・原材料の品質管理にも支障が出てきます。もっとも注意が必要な食品事故が、「食中毒」です。厚生労働省の「令和元年食中毒発生状況」によると、令和元年度(2018年)の食中毒患者のうち、「製造所」が原因施設であるものは871人(6.7%)です。[注4]

今後、現場の労働者不足により、食品衛生管理体制が立ち行かなくなれば、食品事故の発生件数が増加するリスクがあります。


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食品工場に適したIoTとは?「シンプルなIoT」が必要な理由

食品製造業の人手不足の解決策が、「IoT(Internet of Things)」の導入です。IoTシステムとは、工場内の機械やデバイスをインターネットに接続し、センサーから取得したデータを活用して、生産工程の効率化・自律化を図るソリューションのことです。たとえば、食品工場にIoTシステムを導入すれば、生産ラインの保守作業の自動化や、稼働状況の見える化、温度記録表の自動出力などが可能です。将来的に労働力が不足しても、IoTシステムの導入によって作業の属人化を防ぎ、労災リスクや食中毒リスクを抑制できます。

ロボット革命イニシアティブ協議会によると、食品工場に適しているのは、機能や目的を絞った「シンプルなIoT」と呼ばれるIoTです。[注5]たとえば、食品の温度管理に目的を絞り、冷蔵庫・冷凍庫・陳列棚のリアルタイム温度監視や、衛生管理記録の作成といったシンプルな機能を持つIoTシステムのことを「シンプルなIoT」と呼びます。

複雑な仕組みを持たない「シンプルなIoT」なら、ITリテラシーが低い労働者にも取り扱えます。そのため、「シンプルなIoT」はどのような食品工場でも導入可能です。「シンプルなIoT」はスモールスタートで導入でき、費用対効果が見えやすいため、人手不足に悩みがちな中小企業でも導入しやすいというメリットもあります。食品衛生法の改正により、令和3年6月からすべての食品等事業者に「HACCP(ハサップ)対応」が義務化されます。食の安全をますます追求していくためにも、「シンプルなIoT」を導入しましょう。

 

食品製造工場でのIoT導入事例3つ

タブレットでの管理

ここでは、食品製造業におけるIoTシステム導入事例を3つ紹介します。

スマホやタブレットで「HACCP対応」を簡単一元管理

令和3年6月から義務付けられる「HACCP対応」では、厳格な衛生管理基準に基づき、冷凍庫・冷蔵庫・陳列棚の温度管理や、定期的な衛生検査の実施、衛生管理記録の作成・保存などの工程が必要です。

IoTシステムなら、こうした温度管理や温度監視、帳票作成といった業務を手軽に自動化できます。手作業で行うと面倒な作業が、スマホやタブレットのアプリケーション上ですべて一元管理可能です。また、携帯電話ネットワークなどの無線通信を使用するため、配線工事をはじめとした新たな設備投資も必要ありません。

「温度記録表」をはじめとした温度管理の帳票作成を自動化

HACCP対応のなかでも、とくに業務負荷が高いのが「衛生管理記録」「温度記録表」などの帳票類の作成です。作成に時間がかかるからといって、温度記録表をつけずに温度管理を実施する食品工場も少なくありません。しかし、万が一フードチェーンにおいて食品事故が発生した場合、温度記録表が存在しなければ、食品工場内で適切な温度管理が行われていたことの証明ができません。温度記録表の作成は、食の安全を消費者に向けてアピールするうえで必要不可欠な工程です。

IoTシステムなら、食品の保管温度を温度計からリアルタイムに取得し、帳票として自動出力可能です。保健所監査の際も、クラウド環境に保管された帳票データを提示するだけでよく、現場の業務負荷を大きく軽減できます。

生産管理のデジタルシフトにより、「脱ホワイトボード」を実現

IoTシステムを導入すれば、生産管理の効率化が可能です。食品工場によっては、進捗状況の確認などをホワイトボードで実施している事例が少なくありません。進捗状況を見るため、従業員や現場監督者が逐一ホワイトボードがある場所に行く必要があり、余計な手間や時間が発生していました。

IoTシステムなら、PC・スマホ・タブレットなどの端末から、いつでもどこでも進捗状況を確認できます。ガントチャートなど、視覚的にわかりやすく進捗状況を表現できるため、現場の生産性向上にもつながります。

[注1]農林水産省 食料産業局:第1回 働く人も企業もいきいき食品産業の働き方改革検討会 食品産業における働き方改革の推進方向について
[注2]中央労働災害防止協会:労働災害分析データ(製造業 計)[pdf]
[注3]中央労働災害防止協会:労働災害分析データ(食品製造業 小計)[pdf]
[注4]厚生労働省:令和元年食中毒発生状況[pdf]
[注5]ロボット革命イニシアティブ協議会:中小食品工場へのIoT利活用[pdf]


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UPR HACCP:https://www.upr-net.co.jp/iot/service/haccp.html

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・一般衛生管理に必要なチェック項目を記載した標準テンプレート搭載!
・PC、スマホ、タブレットから簡単に衛生管理対応をスタートすることができます。

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