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食品物流のHACCP対応 物流トラックのIoT化による荷台清掃エビデンス【IoT活用事例】

Contents

食品物流のHACCP対応 物流トラックのIoT化による荷台清掃エビデンス

【IoT活用事例】

 

  • ☑このページで紹介している内容はシステム開発が必要です。
  • ☑このページで紹介している内容はIoTの活用案です。

想定される課題

食品工場がFSSC22000等に代表される食品安全認証を取得するにあたり、コールドチェーンにおける温度管理や賞味期限の管理だけではなく、使用するトラックの衛生管理もロジスティクス分野における重要な検査項目となっています。
工場内の衛生管理は認証に適合していても、トラックの衛生管理が未適合であれば認証を得られないこともあり、ロジスティクスにおける管理業務がHACCP対応のネックになってしまうこともあります。
⇒自社保有トラックはもちろん、他社のトラックを使用する場合、荷台の清掃をしているかのエビデンスが必要。

 

要素技術・役割分担

  • デバイス:携帯回線モジュール内蔵カメラ、スマートフォン
  • ネットワーク:3G及びLTEの携帯回線
  • クラウド:荷台清掃を開始するタイミング、終了したタイミングをクラウド上で時系列に記録しかついつでも取り出せる
    記録清掃中の荷台を録画し、荷台清掃のエビデンスにできるようにする

事業用トラックの種類と特徴

 

事業用トラックは大きく分けて小型・中型・大型の3つの車種に分類することができます。それぞれのトラックの車種ごとに特徴を挙げてみましょう。

【小型トラック】

  • 積載量が2トン以下の車が小型トラックに分類されますが、小型トラックのなかでもさらに細分化され、それぞれの車種に応じて用途が分かれています。
  • 平ボディ


もっともシンプルな構成の小型トラックは平ボディとよばれるものです。その名の通り平らな荷台で、屋根がないタイプのトラックです。農家の方などが収穫した作物を運んだり、市場へ輸送したりする際に使用しています。扱いやすいサイズのため幅広い用途に活用されている車種でもあります。
ちなみに、平ボディのトラックにIoTツールとしてカメラを取り付ける場合には、防水・防塵機能が備わった機材を選定することが大前提となります。つねに風雨にさらされる過酷な環境であるため、タフな性能をもったカメラを選ぶようにしましょう。

  • バンボディ


食品の輸送で多く利用されるのは、バンボディ、保冷車、冷凍冷蔵車の3車種があります。
バンボディは荷台部分が箱の形状になっているもので、悪天候であっても荷物を濡らさずに輸送することができます。製造業の流通などでも広く活躍している車種で、オールマイティーな車種といえます。
食品物流の世界では生鮮食品の輸送には適しませんが、飲料や米など、鮮度をそれほど意識しなくても良い食品の輸送には適しています。
バンボディの荷台は箱で覆われているため、IoTツールとしてカメラを取り付ける場合に必ずしも防水・防塵仕様である必要はありません。ただし、荷室内が暗いため、暗視モードが備わったカメラを選ぶのがよいでしょう。

  • 保冷車


保冷車はその名の通りクーラーボックスのような断熱素材で荷台が覆われたタイプの車種です。短時間の輸送であれば生鮮食品であっても新鮮さをキープできます。市場で仕入れた魚を店舗に運ぶ際などに適した車種といえるでしょう。
食品物流において保冷車の果たす役割は大きく、常に高い衛生状態をキープしておかなければなりません。また、冷蔵・冷凍設備がなく自ら冷やすことはできないため、特に真夏の暑い季節には注意が必要です。IoT化によって荷台清掃のエビデンスが確実に取得できるようになれば、保冷車の衛生状態を客観的に判断できるというメリットにつながります。

  • 冷凍冷蔵車


保冷凍冷蔵車は荷台に冷凍冷蔵設備が付いている車種です。生鮮食品の鮮度を維持したまま長距離を輸送するには必要不可欠なトラックです。また、冷凍食品などを輸送する際にも冷凍冷蔵車は必要とされます。
冷凍冷蔵車にカメラを取り付ける際には、温度変化に注意しなければなりません。一般的なカメラはマイナス10℃程度までが動作保障の範囲内となっているため、冷凍設備のある荷室では正常に動作ができません。冷凍庫のような特別な環境下に設置可能な専用のカメラを選定することが必要です。

【中型トラック】

  • 荷物の積載量が2トン以上4トン以下のトラックは中型トラックに分類されます。小型トラックと共通しているのは、平ボディ、バンボディ、冷凍冷蔵車がある点ですが、保冷車は中型トラックにはありません。代わりに、ウィングボディといったタイプの車種が存在します。
  • ウィングボディ


まずはウィングボディの特徴から解説していきましょう。見た目はバンボディと同様に箱型の荷台なのですが、ウィングボディは荷台が横から開く形状となっています。そのため、効率的に荷降ろしをすることができます。積載量が多い中型トラックならではの形状といえるでしょう。飲料などを大量に輸送する際には活躍する車種です。
ウィングボディのトラックにカメラを取り付ける場合には、羽根状に開くウィング部分ではないところを選定する必要があります。また、バンボディと同様に荷室を締め切った状態では暗いため、暗視状態でも撮影できるカメラを選びましょう。

  • 幌ウィング


次に幌ウィングですが、こちらは荷台の箱部分に幌が使用されているタイプです。バンボディやウィングボディにくらべて軽量であるため、より多くの荷物を輸送できるというメリットがあります。ただし、ウィングボディのように荷台が横には開かないため、荷物を降ろす効率は下がってしまいます。

  • 平ボディ

中型トラックの平ボディは食品流通において使用されるケースは稀であり、主に鉄鋼業や製造の現場で利用されることが多いのが特徴です。

  • バンボディ

小型トラックと同様、中型トラックにおいてもバンボディのトラックは万能な車種といえます。中型トラックのバンボディは製造の業界における物流手段として活用されることも多く、幅広いジャンルの荷物を運ぶ役割を果たしています。

  • 冷凍冷蔵車


食品流通のメインのひとつとして活躍しているのが、中型トラックの冷凍冷蔵車です。生鮮食品から冷凍食品まで、あらゆる食品の流通には欠かせない存在であり、大量輸送にも適しています。
中型トラックの冷凍冷蔵車にカメラを取り付ける場合は、小型トラックと同様に温度変化に対応したものを選ぶことはもちろんですが、1台のカメラでは荷室全体が映らない可能性もあります。どの程度の撮影範囲を指定するかによっても変わりますが、導入前に検討する必要があります。

【大型トラック】

4トン以上の積載量を誇る車は大型トラックに分類されます。10トン程度のトラックが多いですが、なかには15トンや20トンといった大きな車両もあります。
大型トラックのタイプは平ボディ、バンボディ、ウィングボディ、そして冷凍設備車の4つに分かれます。

      • 平ボディ


中型トラックと同様、食品流通において平ボディの大型トラックが利用されるケースはほとんどありません。

      • バンボディ・ウィングボディ


中型トラックと同様、幅広い製品の運搬が可能です。特に大型トラックの場合は長距離輸送がメインであり、途中で小型トラックなどに移されて荷物が運ばれることも少なくありません。
大型トラックのバンボディともなると、1台のカメラでは荷室全体を捉えられないことも多く、複数台のカメラを設置しなければならない可能性もあります。

      • 冷凍冷蔵車


10トンを超える大型トラックともなると、海外から輸入した荷物の運搬や長距離での輸送がメインとなり、特に食品輸送において大型トラックが使用される場合には冷凍冷蔵車が利用されるケースが多い傾向にあります。
荷室の中は巨大な冷蔵庫・冷凍庫のようなスペースが広がり、中型トラック以下のサイズのものと比較すると荷物の収容数も圧倒的です。大型トラックの冷凍冷蔵車にカメラを設置する際には、温度変化に耐えうるカメラを選定するとともに、複数台のカメラを設置する必要があるでしょう。

 

食品配送とトラック

食品が生産され、消費者の口に入るまでの「農場から食卓へ(Farm to table)」の流れのことをフードチェーンといい、トラックによる食品輸送・配送もその一部です。

生産者と消費者をつなぐ食品配送は、フードチェーンの血液と呼ばれるほど大きな役割を果たしています。通常の物流と異なり、食品配送では生鮮食品、チルド食品、冷凍食品を運搬するケースが多く、品質管理を誤れば食品事故につながります。

工場内の衛生管理だけでなく、末端輸送の要となるトラックも厳格な管理が必要です。2018年6月に食品衛生法が改正され、物流業界もふくむすべての食品等事業者のHACCP導入が義務化されたことを考慮すると、トラックの荷室の衛生状態や輸送中の温度管理を見直す必要があります。

冷蔵・冷凍食品を運ぶトラック

冷蔵・冷凍食品を運ぶトラックは、輸送中の温度管理を行い、フードチェーンにおける食の安全を守る義務があります。そこで役立つのが温度管理車です。

 

温度管理車について

生鮮食品、チルド食品、冷凍食品など、輸送中の温度管理が必要な食品を運搬しているのが「温度管理車」です。フードチェーンの中でも、生産から消費まで一貫して食品を低温状態にキープする仕組みのことを「コールドチェーン」といいます。

温度管理車はコールドチェーンにおける食品運送の要であり、輸送中の鮮度の劣化による食品事故(食中毒など)を防ぐために欠かせないものです。温度管理車には大きく分けて「保冷車」「冷蔵車」「冷凍車」の3種類があり、それぞれ保温方法や、荷室内で保持できる温度、運搬に適した食品が異なります。保冷車は主に冷蔵しなければ鮮度を維持できないが、許容温度範囲がある程度広い卵や乳製品などの運搬に使われます。

一方、冷蔵や冷凍による温度管理が必要な食品は、それぞれ冷蔵車や冷凍車が使われます。冷蔵車・冷凍車には、断熱材だけでなく冷蔵装置や冷凍装置がついているため、荷室を保冷車よりも低温に保つことができます。冷蔵車は鮮魚や生肉などの生鮮食品を運び、冷凍車は凍らせて運ぶ必要のある食品のほか、アイスクリームや冷凍マグロなどの輸配送に対応したトラックもあります。

輸送・配送する食品にあわせて、適切な種類の温度管理車を選ぶのが、コールドチェーンにおける品質管理のポイントです。

保冷車・冷蔵車・冷凍車の比較

 

保冷車・冷蔵車・冷凍車の違いを次のように表にまとめました。

種別 保冷車 冷蔵車 冷凍車
荷室内の温度 常温 中温(-5℃~5℃) 低音(-18℃~-5℃)
温度を一定に保つ機能 なし 0℃まで -15℃まで
保温方法 断熱材、氷、ドライアイス 断熱材+冷蔵装置 断熱材+冷凍装置
運搬に適した食品 保冷が必要だが、許容温度範囲が広い食品
卵、乳製品、生菓子、惣菜など
冷蔵しなければ鮮度の維持が困難な生鮮食品
鮮魚、生肉、野菜など
冷蔵では不十分で、冷凍による温度管理が必要な冷凍食品
調理食品、アイスクリーム、冷凍マグロなど

原材料の搬入・保管は食品ごとに温度チェック

原材料の搬入時は、まず温度チェックを行い、適切な衛生管理がなされて通信技術いたか確かめます。もし衛生管理を怠った卸売業者や運送業者の食品を受け入れれば、食中毒発生の恐れがあります。
また、原材料の冷蔵・冷凍保管時も、食品に合わせた温度管理が必要です。食品別の保管温度の目安は後述します。

調理時は中心部を75℃で1分以上加熱

原材料を調理する際は、食品の中心部が75℃で1分間以上加熱されているかどうか中心温度を計測します。加熱が不十分な場合、原材料由来の食中毒菌が残存していたり、増殖したりするリスクがあります。

一時保管時は調理後30分以内に中心温度20℃まで

調理後、食品を一時的に保管する場合は、しっかり冷却を行いましょう。
食中毒の繁殖を防ぐには、加熱調理後から30分以内に食品の中心温度を20℃まで冷却するか、60分以内に中心温度を10℃まで冷却する必要があります。食品が調理後すぐに提供されない場合は、必ず中心温度を計測しましょう。

出荷・配送時は10℃以下または65℃以上

食品の出荷・配送を行う際は、保冷設備か保温設備のある運搬車が必要です。温度管理の目安は食品によって異なりますが、食中毒菌の増殖を避けるには、10℃以下または65℃以上の温度管理が必要です。

ユーピーアールの強み

  • 豊富なモバイルソリューションの実績によるスマートフォンを使用したステータス管理と、パートナー起用によるカメラ映像技術の組み合わせが実現可能
  • スマートフォンとカメラ映像技術の組み合わせにより、清掃していないにもかかわらずスマートフォンで完了報告をする、などといった虚偽報告を防ぐことが可能
  • レンタルでの機器・サービス提供が可能であるため、繁忙期のトラック台数増加にも対応
  • 導入コスト、物品の管理コストも軽減
  • 自社運営のIoTプラットフォームやロジスティクス分野で多数利用いただいているWEBアプリケーション等を組み合わせることで、コストを抑えたシステム構築の提案が可能

導入の効果

  • 他社のトラックを使用しているため荷台清掃エビデンスが取得できず、食品安全認証を取得できなかったが、導入することで荷台清掃エビデンスが取得できるようになるため、認証取得に向けて前進することができる
  • コールドチェーンにおける温度管理や独自の活動による賞味期限の管理等は行っていたものの、FSSC22000等に代表される食品安全認証を取得できていなかったため食品業界へ参入できていなかったトラック保有企業が、荷台清掃エビデンスを提供することにより、食品事業者からの引き合いを得られるようになる
  • 従業員からの報告、スマートフォンの位置情報、映像技術といった複数のエビデンスによって品質保証体制の公表が可能となり、顧客からの信頼性が向上する

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