自動車のIoT化による運行効率化・交通事故削減【IoT活用事例】
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☑このページで紹介している内容はシステム開発が必要です。
☑このページで紹介している内容はIoTの活用案です。
ユーピーアールでは、社用車を運用する企業さまに、運転効率化・交通事故削減を実現するIoTソリューションをご提供しております。安全運転管理者さまの負担を軽減することで管理費用をおさえ、副次的に運用費用低減にも貢献。また、イニシャル・ランニングコストも安価におさえられるシステムなので、他社製品と比較検討されている方にもおすすめです。
もちろん、自動車のIoTに関連して懸念されがちなセキュリティの問題に対しても十分な対策を施したうえでご提供させていただきます。
想定される課題
一定数以上の自動車を使用する企業には、拠点ごとの安全運転管理者の選任が求められます。具体的な業務は以下です。
- 運転者の適正等の把握
- 運行計画の作成
- 交替運転者の配置
- 異常気象時等の措置
- 点呼と日常点検
- 日報(運転日誌)の備え付け
- 安全運転指導
このように、安全運転管理者には多くのタスクが振られ、業務をすべてこなすには多大な労力を要します。社用車を持つ企業にとって、これは大きな課題と言えるでしょう。
安全運転管理者が抱える悩み
安全運転管理者に義務づけられた業務は、それぞれ容易いものではありません。以下から、管理者が抱える悩みについて見ていきましょう。
- 運転者の適正把握が困難
自動車を運転するドライバーそれぞれが、安全に走行を続けられる運転適性を持っているか。判断は困難を極めます。
実績ベースだけでは本当の部分は分かりませんし、日次で運転情報をチェックするとなると、膨大な時間と手間がかかります
- 個別の安全運転指導は難しい
安全運転指導を行うポイントは、それぞれの運転技術ごとに区分を設けることにあります。
しかし、その技術力をどう把握するかは大きな課題です。結果的に、集団教育となって本来の指導が行き届きません。
- 日報管理・運用の手間と不確定性
業務日報を手作業で行った場合、少なからずミスが発生します。また、そもそもドライバーが正しく報告をしているかどうかは確かめようがありません。
せっかく収集した情報も、正確性が疑われれば意味をなさなくなってしまいます。
- コスト面への課題
自動車運用はコスト面にも大きな影響を与えます。必要以上の台数を確保した場合、安全管理者の負担が増えます。これを解決するため、さらに安全管理者の人数を増やすといったループに陥ることもあるでしょう。
また、自動車保険は台数ごとの契約となるため、増車によってコストが上がります。また、交通事故を一度でも起こしてしまうと、掛け金が高くなるという点にも注意が必要です。
要素技術・役割分担
自動車へ取り付ける形式のIoTデバイスと、データ分析用プラットフォームおよびアプリケーションのご提供により、当社は企業さまにおける自動車運用をサポートいたします。以下では、自動車IoT化ソリューションの要素技術や役割についてご紹介します。
- GPS付き小型車載器
当社がご提供する小型車載型IoTは、あらゆる自動車に対応できるよう幅広い入力電圧範囲を持ちます。
また、猛暑や悪天候時などでもセンサーなどが正常に稼働できるよう、動作温度範囲についても広い範囲をカバーしました
デバイス内部には公衆無線通信網へ接続できる接続端子を備えており、GPS情報についても受信が可能です。
- 安価な公衆無線通信サービス
IoTデバイスが取得するのは運転データのみであり、ドライブレコーダーの録画データといった大容量のものではありません。
そのため、無線通信の速度は低速で十分。安価な公衆無線通信サービスを採用することで、通信コストを低減しています。
なお、取り回しを容易にするため、通信に利用する端末はUSBドングル等で後付が簡単にできる形式を選びました。
- IoT・クラウドシステムによるリアルタイム管理
センサーにより取得するデータのなかには、「ルート追跡」「燃料消費量」「交通情報」「事故データ」が含まれます。
これらを基に自動車の走行実績やヒヤリ・ハットマップ(急ハンドル・急ブレーキ発生時の位置情報登録)、自動車の現在位置をリアルタイムで一覧表示可能。運転管理に必要となる機能を網羅的にご提供します。
また、規定速度設定を事前に行えば、走行中の速度超過や急ハンドル・急ブレーキの検知も可能。そのほかにも、さまざまな項目を設定することで、アイドリング検知、安全運転・エコ運転のためのアラート通知を発信できます。
もちろん、管理者さまのニーズに合わせて「位置情報だけの管理」「位置情報及び速度、距離のみの管理」「位置情報と運行管理情報のみの管理」等をご提供することもできますので、ぜひお気軽にご相談ください。
自動車(クルマ)のIoTシステム導入にあたり懸念されるポイント
- 自動車がハッキングされる危険性
セキュリティ対策が施されていないコンピューターがウイルスに感染したり、システムそのものが乗っ取られたりすることは一般的にも知られています。
これと同様に、自動運転技術の発展とIoT化によって、ネットワークを経由して車がハッキングされる危険性が指摘されています。
従来の自動車は、ハンドリングやアクセル、ブレーキ操作は全てがドライバーによって制御されていました。しかし近年、センサー技術などが発展し、自動ブレーキや前車追従システム、車線維持システムといった仕組みが続々と登場し、「半自動運転」が可能な状況になっています。しかし、近年になって自動ブレーキや前車追従システム、車線維持システムなどが続々と登場し、「半自動運転」が可能な状況になっています。
今後は、自動運転技術の発展とともに今以上にIoTデバイスが自動車に搭載され、センサーからの情報をもとに、様々な部分が管理される。自動車そのものがネットワークに接続された一つのデバイスという状態になっていきます。
いわば自動運転車は「走るコンピューター」となり、ハッキングの被害を防ぐためにもセキュリティ対策は必要不可欠となります。
自動運転車がハッキング被害を受け制御不能な状態になった場合、生命に危険を及ぼす凶器にもなり得るのです。
自動車(クルマ)のIoTシステム導入の懸念ポイントの改善案
- セキュリティを確保したローカルネットワーク
現時点での自動車のIoT化の最大の目的は、センサーで運転に関する情報を収集することです。
アイドリング時間やスピード、回転数、運転にかかった所要時間などがそれにあたります。ブレーキやアクセルをはじめとした制御部分にネットワークが接続されることはなく、現在の自動車ではハッキングが起こる心配はほとんどありません。
しかし今後、自動運転技術が発展していくと、ネットワークが制御部分と連動して車を操作することになります。 自動運転とネットワークのセキュリティは切っても切り離せない問題であり、車の安全に直結する重要なポイントです。
そこで、ひとつの改善案として考えられるのは、車内にローカルなネットワークを構築してセキュリティの安全を確保するという方法です。自動運転に必要な制御部分は外部のネットワークとは切り離し、ローカルのネットワーク内にのみ接続します。
セキュリティ対策が施されたローカルネットワークであれば、センサーで得た情報を含め、外部からのハッキングによる被害を最小限に抑えることができます。
ユーピーアールIoTの強み
当社にはこれまで、自動車IoT化を含むさまざまなIoT導入実績がございます。
すでにご紹介したとおり、「幅広い車両に対応する安価なシステム」は当社の強みのひとつです。また、削減できるのはイニシャルだけでなく、ランニングについてもご期待ください。自社製IoTプラットフォームとアプリケーションは、高いセキュリティを確保しながら業務を効率化し、コスト削減へと貢献します。
なお、お客さまに開発を丸投げするようなことはございません。当社に在籍する開発スタッフが積極的にプロジェクトの推進やコンサルティングを実施。複数の技術を組み合わせることも可能ですので、どのようなご要望もぜひご相談ください。
さらに、今後自動運転技術は急速に発展していくことが予想されています。考えうる全てのセキュリティリスクをクリアしたうえで、お客様にとって最適なソリューションを提案させていただきます。
IoTシステム導入の効果
当社がご提供する自動車IoT化ソリューションによって、どのようなベネフィットが得られたのかを事例にてご紹介します。
- Case Study~低コストで実現する運行管理~
U社では、社用車の走行中にスタッフが起こした業務中の交通事故をきっかけに、ドライバーに対する安全運転意識向上を目的とした運行管理強化を検討しました。
そこで、クラウド連携型タコグラフを見つけます。事故防止という当初の目的に加え、社用車の台数適正化やドライバーの所在管理にも役立つという点が大きなメリットでした。
しかし、イニシャルコストやランニングコストの見積もりを取ってみると予算に収まりません。そこで、代替できる設備を探している際に当社へとお声がけをいただきました。
- 事故に関わる運転データの検討
U社は交通事故発生時の状況を把握するのに、ドライバーからの聞き取り等で大きな労力を要しました。
自動車の修繕に加え、こうしたコストがかかることを交通事故によって実感されたそうです。
当社のIoTデバイスには、センサーで収集した急ハンドルや急ブレーキ、速度超過といった危険運転データを蓄積し、それをマップ上で展開できる機能が備わっています。
そのため今後は、事故発生の原因究明が容易になるほか、「なぜ交通事故が起こるのか?」を検討できる体制が同社には整いました。加えて、各ドライバーの運転実績データを基に、運転技術や運転適性の評価を正しくできるようになったことも大きなメリットです。
これまで画一的に行われていた安全運転指導も、個別に注意すべきシーンを伝える講習に変わりました。これらの取り組みは、安全運転の啓蒙と事故率低下に大きく貢献しています。
- アプリケーションでのデータ管理
IoTデバイスの採用は、管理コスト削減にも効果を発揮しました。センサーが取得する運転データには、以下のようなものがあります。
- 長時間アイドリング
- 速度超過
- 急加速
これらを蓄積したアプリケーションには、統計データの表示やグラフ化の機能があります。
わざわざ管理者側がデータ加工・検証を行うこともなく、負担が増えることもありません。むしろ、これまで多大な時間をかけて行っていたエコ運転評価等の工数が大幅に低減し、よりコア業務へ集中できる環境が整ったそうです。
なお、アプリケーションには運行日報や運転成績表、車両稼働実績などを自動生成する機能も備わっています。
ドライバーにとっても管理者にとっても、報告や書類作成の手間が減り、大きなメリットを感じられたそうです。
- 自動車運用の最適化
自動車の運用には手間がかかるだけでなく、適切に管理をしなければ燃料コストが高くなったり、業務効率が悪くなったりといった懸念があります。
しかし、運転データの取得ができていない状況であれば、ドライバーからの申告や予想に基づく検証しか行えません。場合によっては、非効率的な運用が続いてしまう恐れもあります。
一方、IoTデバイス導入後にはセンサーで収集した運転データがあり、かつ分析のためのアプリケーションも揃っています。
これらを活用し、走行ルートの効率的なプランニングが可能となり、ナビゲーションの最適化にもつながりました。結果、走行時間と燃料コストの低減が実現しています。
また、上記の分析によって保有車両の適正台数についても判明。U社の場合は1台分が過剰であることが分かり、時期のリース更新タイミングでの見直しを行うことになりました。
自動車(クルマ)の自動運転技術について
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- 自動運転レベル
レベル 概要 安全運転に係る監視、対応主体 – 運転者が全てあるいは一部の運転タスクを実施 – SAE レベル0
運転自動化なし運転者が全ての運転タスクを実施 運転者 SAE レベル1
運転支援システムが前後・左右いずれかの車両制御に係る運転タスクのサブタスクを実施 運転者 SAE レベル2
部分運転自動化システムが前後・左右の両方の車両制御に係る運転タスクのサブタスクを実施 運転者 – 自動運転システムが全ての運転タスクを実施 – SAE レベル3
条件付運転自動化システムが全ての運転タスクを実施(限定領域内)
作動継続が困難な場合の運転者は、システムの介入要求等に対して、適切に応答することが期待されるシステム
(作動継続が困難な場合は運転者)SAE レベル4
高度運転自動化システムが全ての運転タスクを実施(限定領域内)
作動継続が困難な場合の運転者は、利用者が応答することが期待されないシステム SAE レベル5
完全運転自動化システムが全ての運転タスクを実施(限定領域内ではない)
作動継続が困難な場合の運転者は、利用者が応答することが期待されないシステム ※ここでの「領域」は必ずしも地理的な領域に限らず、環境・交通状況・速度・時間的な条件を含む
一口で自動運転と言っても、そのレベルについては、内閣府(2018年4月1日/「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP) 自動走行システム研究開発計画」内)の発表により、0~6段階に分けて定義付けされています。なお、定義自体はもともとアメリカの非営利団体・SAE(Society of Automotive Engineers)が定めたものです。現状、市場で一般化されているシステムが該当するのは、1~2のレベル。ドライバーの有無で言えば必須であり、あくまでも“支援”や“部分的”な自動運転となっています。今後は、自動車メーカー各社ともに、レベル3以上の実現を目指していますが、そこで課題になるのは、技術だけではありません。法律上、各国で運転の責任の所在はドライバーに課せられており、自動運転の普及に伴い、法改正の議論も活発になっていくでしょう。
- 車における自動運転以外IoT導入事例
自動車を巡る最新技術と言えば、自動運転がとかく注目を集めていますが、そのほかにも様々なIoTを活用したサービスが普及しています。たとえば、エアバックの作動を検知して、各所への通報を行ったり、速度やブレーキ回数をもとにドライバーへ安全運転を指導したり、小型車載器を用いて自社の車の運転状況を管理するなど。幅広い側面からサービスが生み出されており、その流れは今後もますます加速していくでしょう。
- IoTとはなにか
今や日常的に耳にするIoTという言葉ですが、具体的にどんなことを指すのか正確にはわからないという方も多と思います。正式名称は、「Internet of Things」であり、日本語では「モノのインターネット」と訳すのが一般的です。これまでは、PCやスマホがデバイスインターネットに接続されていましたが、今後は、あらゆるものをインターネットでつなぐ、するとどうなるのでしょうか。車載センサーが集めたデータをクラウド上に収集し、それをAIが分析し、クルマを制御する自動運転。より身近なことで言えば、クルマで帰る前に、風呂にお湯をためたり、エアコンで部屋を暖めるなど。これはあくまでも自動車関連の例ですが、工業・農業・生活と、IoTが普及することは、暮らしと産業が一変する可能性が秘めていると考えられます。
- 自動運転の今後
自動運転技術は今後爆発的に普及していくことが予想されています。
ユーピーアールはこれからの未来を見据え、いち早く自動運転に対応した高いセキュリティを実現するIoTソリューションを提供させていただきます。
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