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DONのM2M講座 第24回 通信端末が取得すべき海外の公的認証

  • 2016年11月11日

DONのM2M講座 第24回 通信端末が取得すべき海外の公的認証 みなさん、こんにちは。

最近「あのころの未来に ぼくらは立っているのかなぁ」と思うことが多い、DON.マルチェロ・スミーニです。

「DONのM2M講座」の第24回目ということでよろしくお願いします。
前回の記事はこちらに掲載されています。

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皆さん引き続きよろしくお願いします。

前回の講座から、M2M/IoT用の装置を開発し実際の商用運用を行なってゆくうえでクリアすることが必須となる公的認証や規制について解説するシリーズを開始していまして、今回は第二弾となります。今回は、海外において無線通信端末を使用する際に必要となる公的認証について解説いたします。
(※なお、今回の文章の中でなにが認証や規制の対象となり何がならないかを記載している部分がありますが、これはあくまでも一般論を参考情報として提示しているものであり、個別ケースがそれぞれの認証の規制の対象となるかどうかは必ず認証発行機関へ問い合わせてご確認いただきますようお願いします。


24.1 北米とヨーロッパの公的認証

まずはアメリカ合衆国(以下US)の公的認証について説明します。USにおいては、携帯電話のネットワークにアクセスする機能を持つ無線端末はFCCPTCRBという2つの認証を取得することが必要となります。FCCのほうが無線に関する認証で、PTCRBが通信端末としての認証となります。

次にヨーロッパの公的認証を見てみましょう。ヨーロッパはEU加盟国を中心とした複数の国で、公的認証を一体として運用しています。つまり、以下に挙げる公的認証を取得すればいわゆる西ヨーロッパのほとんどの国で認証を取得した状態で端末を利用することができるのです。具体的な公的認証の名称は、無線に関する認証がCE、通信に関する認証がGCFとなります。
ヨーロッパにおける公的認証に関しては、CEやGCFのほかにR&TTEという名称をお聞きになったことがある方もいらっしゃるかもしれません。R&TTEとは、CEやGCFも含みますし、さらにEMCやSARさらに有害物質に関する認証も含んだ複合的な認証となっていまして、無線通信端末をヨーロッパで展開しようとする場合には、CEやGCFを個別に取得するのではなくR&TTEを取得するという形をとることが多いです。

この西ヨーロッパにて運用されている共通の公的認証は、ひとつひとつの国で認証を取得しなくてよくなることから、端末を提供する側から見ると非常に便利なものと言ってよいでしょう。


24.2 各国の認証について

本章では、USと西ヨーロッパ以外の公的認証について説明したいと思います。基本的に西ヨーロッパ以外は複数の国で共同で運用されているような公的認証の機関はなく、各国でそれぞれ認証を取得してゆく必要があります。多くの国では、日本の認証を取るよりは簡易な手続きでとることができて、北米や西ヨーロッパの認証が取れていれば非常に簡易な手続きで認証がとれるインドのような国もありますし、北米や西ヨーロッパの認証を取得する際の試験結果を提出すればそのまま取得できる国も多いです。
逆に取得がたいへんな国としては、やはり中国が挙げられます。中国は多くの手続きが必要なため認証が取得できるまでの期間も費用も非常に大きくなります。また、認証を毎年更新してゆく必要があるため費用が毎年発生することも大きな負担となります。

中国以外に認証に手間がかかる国としてはいくつかのASEAN諸国が挙げられます。

いくつかのASEANの国では、技術的な条件というよりは実際に端末装置をどのような条件で使用するのかという点についての情報提供を細かく要求されるため、端末装置を購入していただくお客様からの情報取得を行ないつつ手続きを進める必要があり、これが非常に手間のかかる要因となっています。また情報の取得に時間がかかったり、書類の不備により何度か出しなおしになったりすることにより、認証取得にかかる期間が予測よりも延びてしまうということも発生します。特にこれらの国は、対応する役人によって対応が変わったりすることもあるので、予定通りの期間に取得できないことがけっこう発生します。


24.3 ラベルの要否で展開計画に影響も

前回日本の公的認証の説明においても解説しましたが、認証を取得した端末装置にはそれぞれの国の公的機関が定めるロゴのついたラベルを貼ることになります。海外の場合はラベルの貼付けを義務付けていない国も多いですが、たとえば日本の企業が無線通信をよく利用しそうな東アジアや東南アジアの国でいうと半数くらいの国ではラベルの貼付けを必須としています。
これが、すでに利用を開始している端末装置に対してある国の認証を追加で取得してその国に展開するという際に、非常に頭の痛い問題となります。すなわち、認証の取得後にラベルを作成しなければならず、そのリードタイムがそれなりにかかること、そして、すでに購入してしまって在庫している端末装置については、ラベルを別途入手して貼り付けなければならない、ということがあり、これが展開計画にけっこう影響する場合があったりするのです。

ということで、無線通信端末の海外での公的認証の取得は、かなり面倒でコストや時間がかかるということがご理解いただけたかと思います。しかし、M2M/IoTに関連する法令や規制というのは、これだけではすみません。次回は、さらに面倒な規制について解説を行ないたいと思います。

今回の講座はここまでとさせていただきます。
次回は今回の続きで、M2M/IoTに関連する法令や規制として、輸出や輸入に関する規制についての解説を行なう予定です。次回をお楽しみに。

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