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MR.スミスのIoTコラム IoTが引き起こす5つの破壊的変化

  • 2016年11月17日

MR.スミスのIoTコラム IoTが引き起こす5つの破壊的変化 アメリカーーーン!!!

いやー、「大統領」周りが今ざわついてるねぇ。米国大統領に韓国大統領。今年の流行語大賞は大統領になるんじゃないかってくらいだよね。Hahaha!両大統領ともに日本とは近い関係にあるから、こっちの方もざわつきそうだね。しかしスミスは黙ってIoT。かっこいいだろ?みんなもしっかり付いてきてくれよな!

前回はインターネットが人類に与えた影響はこんなに凄かったんだぜ、ってところで終わったね。今回はIoTによってこれから起こる、いやまさに今起きつつある破壊的な5つの変化について説明しよう。
参考文献:「Device Democracy – Saving the future of the Internet of Things」IBM 2014

1. 物理的なアセットのキャパシティが無限になる
2. 流動的で可視化されたマーケットプレイスの創設
3. 信用とリスク評価の抜本的な見直しが起きる
4. オペレーション効率のアップ
5. バリューチェーンがデジタルに統合される


物理的なアセットのキャパシティが無限になる
インターネットの出現によってデジタルマーケットに3つの重要な変化が起きた。それは「検索」、「利用」そして「支払い」だ。検索して、欲しいサービスを簡単に見つけることが可能になり、その場で支払いが完了して、すぐさま利用できる。しかも複製コストは限りなくゼロであるから、競争の激しいデジタルマーケットにおける需要均衡価格もゼロに近づく。
一方でIoTは現実のモノの存在をデジタル化し、あたかも仮想グッズであるかのようにその情報を売ったり相手に届けたりすることが可能になる世界だ。デバイス駆動型の民主社会では会議室、ホテルの部屋、クルマ、倉庫などが各々自身のキャパシティや空き状況などをリアルタイムでレポートすることが可能だ。そういったデータを取得し商用利用可能にすることで、各事業の情報の分断によるムダを無くすことが可能になる。このような新しいデジタル社会においては、デジタル化して可視化・管理することが困難なアセットをいかに効率よくハンドリングするかといったところに、大きなビジネスチャンスがありそうだね。


流動的で可視化されたマーケットプレイスの創設
モノやサービスの需要と供給をリアルタイムに把握してマッチングすることで、IoTは新たなマーケットプレイスを作り出すことができる。その複雑でリアルタイムなデジタルマーケットプレイスは、これまでモバイルデバイスやソーシャルネットワークによって培われた基礎を土台にして、極めて早い速度で変革を起こしている。新たなP2P(Peer-to-Peer)経済のモデルやシェアリングエコノミーの萌芽がIoTによって起こりつつある。そこではデバイスが自律的に取引を完了させるといったような極めて効率的なデジタルマーケットの世界が広がっているんだ。

今起きようとしていることは、過去にアメリカの航空会社で採用されたSABRE(「セイバー」と読むんだぜ)によって起きた、航空券の予約システムの劇的な進化に匹敵する。ちなみにSABREというのは、1960年にIBMが開発してアメリカン航空が採用した世界初の自動座席予約&発券システムのこと。1990年にSabre Holdingsとしてスピンアウトして、今はエクスペディアに買収され、400以上の航空会社、27のレンタカー業者、125,000のホテル、50以上の鉄道会社、17の海運(クルージング)会社が利用するコンピュータ予約システムだ(ウィキペディアより)。まさに予約システム中の予約システム、これによって世界の旅行が変わったといっても過言ではないSABREショック。これに匹敵する大きな変化がIoTによって起きようとしているんだ。UberやAirBnBは現代のSABREと言える。クルマや家、オフィスの空きスペース、物置、パーキングや家電に至るまで、様々なモノの需要と供給をリアルタイムにマッチさせるなんてことは、IoTなしには実現不可能だ。


信用とリスク評価の抜本的な見直しが起きる
パーソナライズされたリスクと信用のプロファイルが作成できるという点も、IoTによる極めて大きな革新といえる。今日の信用供与とリスク管理ははっきりいってかなり大雑把だ。例えて言うなら、適切なターゲティングがされていない、新聞やテレビの広告と変わらないくらい。だけどデジタル化、モバイル技術、IoTによってそれも大きく変わろうとしている。デバイスが提供するモバイルマネーの利用ログやGPSログ、ソーシャルネットワークの履歴といったものから、「起こり得るリスク」が非常に高い精度で予測可能になった。結果として担保の実行や債券の回収といったコストも減少した。

アセットキャパシティの無限化、新たなマーケットプレイスの創設、優れた信用評価メソッドといった変化によって、IoT以前の世界では実現不可能だった新しいデジタルエコノミーが、今まさに生まれようとしている。


オペレーション効率のアップ
今日、IT化の波の影響を最も受けていないのは農業だ(米国の場合)。農業で使われる予算のうち、ITに投資されるのはたった1%と言われているんだ。裏を返せば、IoTによるインパクトはものすごく大きいということ。農業は資本集約的かつ技術集約的ではあるけれども、今のところ情報集約的なビジネスではない。高度な収穫技術、遺伝子組み換え技術、農薬技術、グローバル流通などを見れば、現代の農業がいかに複雑化しているかがよく分かる。これら一連の農業バリューチェーンをIoT化することができれば、農業クラスターだけじゃなく、もっと広い範囲で大きなリターンが得られるだろうね。


バリューチェーンがデジタルに統合される
IoTがもたらす効果の中でも最も素晴らしいのは、バリューチェーンの統合だろう。これまでも産業ネットワーク技術界隈では、デジタル技術を活用したバリューチェーンの統合を目指してきた。
リアルタイムデータによって、航空会社はメンテナンスパーツのアレンジやスケジューリングなどを最適化することができるようになった。その結果、飛行機が実際に飛んでいる時間(お金を稼いでいる時間)は長くなり、メンテや修理を地上で待つ時間は大幅に削減された。こういった高い付加価値のサービスは、限定的で閉じた世界で起きていることだよね。コンシューマーやビジネスセクターは、IoTによってそういった「価値の創造」を、以前とは比べ物にならないほど安いコストでできるようになった。さらに、クラウドソーシングやオープンコラボレーションプラットフォームなどの存在によって、その動きは加速している。さらに言うと、そういった動きは大企業よりも個人やスタートアップ企業などから、より多く生まれてきているようだ。
結局のところ、IoTというのは現実世界のモノをデジタル化して、バーチャル世界と同じように扱えるようにするものだ。これをIBMは「流動化(liquification)」と呼んでいる。かつて金融の世界で様々な資産の流動化が起きたのと同じようなことが、IoTによってあらゆる産業にも起きつつあり、それがこれまで誰も想像できなかったほどの大きなインパクトを与えているんだ。


まとめ
◇ 今のIoTには持続的に利益の出るビジネスモデルが存在しない
◇ 中央集権型(クラウド)から分散型へ。そのためには以下が重要ポイント
 ・ トラストレスP2Pメッセージ
 ・ セキュアな分散データ共有
 ・ スケーラブルなデバイスコーディネーション
◇ ブロックチェーンがこれらを実現させるためのカギ
◇ デバイスの民主化が始まる
◇ 新しいIoTによって以下の5つの破壊的変化が起きる
 ・ 物理的なアセットのキャパシティが無限になる
 ・ 流動的で可視化されたマーケットプレイスの創設
 ・ 信用とリスク評価の抜本的な見直しが起きる
 ・ オペレーション効率のアップ
 ・ バリューチェーンがデジタルに統合される


スミス界隈では最近よく「IoTって誰が儲かってるんだっけ?」って話をするんだよね。はっきりいって誰も儲かっているとはいい難いよね。だけど3回にわたって紹介してきたこの「Device democracy」に従えば、ブロックチェーンがそれを解くカギになっているようだ。ひょっとしたらブロックチェーンじゃない何かが今のIoTを変えるのかもしれない。だけど確実に言えるのは、IoTは今のままじゃダメじゃないか?ということ。なんとなくブームになっているからIoTやってみようか、じゃなくて、もう一度立ち止まってしっかり考えてみたいね。

スミスはもう少しブロックチェーンについて勉強を続けてみるよ。次回は実際にブロックチェーンの仕組みを利用したサービスをいくつか紹介してみたいと思っているぜ。

じゃ今回はこの辺で。風邪なんか引かないように次のスミスを楽しみにしててくれよな!

アメリカーーーン!!!

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