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MR.スミスのIoTコラム なぜブロックチェーンが必要なのか?

  • 2016年10月20日

MR.スミスのIoTコラム なぜブロックチェーンが必要なのか? アメリカーーーン!!!

『秋深し ブロックチェーンの 季節だYO!』

というわけで、前回のコラムで予告していたブロックチェーンについて、今回から紹介していくぜ!これ、はっきり言ってスミスもちゃんと理解していない。だからみんなにここで何かを教えてあげられるというよりも、ここでみんなとブロックチェーンについて理解を深めていければいいな、というスタンスで進めていきたいと思っているよ。

ブロックチェーンといえば「Bitcoin」を思い浮かべる人も多いと思う。だけどそれだけじゃなさそうだよね、ブロックチェーン。IoTの世界を大きく変えるポテンシャルを持ったテクノロジーと言えそうだよ。

まず大いに参考にさせていただいたのは、IBMが発行している「Device Democracy – Saving the future of the Internet of Things」という論文。

これ、とても示唆に富んだ内容で非常に勉強になるんだけど、驚いたことに2014年に発表されたものなんだよね。2年前だ。2年前にここまで研究が進んでいたとは、さすがIBM。

「ブロックチェーン」て何だっけ?という話はここではしない。それよりも、「なぜブロックチェーンが必要なのか?」にフォーカスして進めたいと思うよ。何?より何故?をしっかり理解することが学ぶことの動機付けにもなるし、本質を外さないと思うんだ。

じゃ早速その中身について紹介していくよ。チェケラ!


これまでのコンピュータの広まり方と比べて、圧倒的な数、スピードで広がると予測されているIoT。しかし現状、ちょっとスローだと思わない?これまでIoTは高価なものに適用されてきた。ジェットエンジン、建設機械、自動車など。だけどスマートTV、スマートホーム、その他製造系なんかではなかなか採用が進まないよね。 それはコストと複雑性のせい。
IoTをこれまでと同じベクトル上にある「もう一つのコンピューティングプラットフォーム」と捉えているから、同じビジネスモデル、サービス、エコシステム、アプリケーションを、同じように適用しようとしている。これが間違い。それじゃスケールしない。だって圧倒的にデバイスの数が多いからね。経営層がそこを理解して大胆な戦略の変更でもしない限り、将来の膨大な数のモノが繋がる世界なんて実現されず、失望することになるのは目に見えている。

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現状のIoTの成長を阻む要因は5つある
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1.接続のコスト
現在のIoTシステムはコストが高い。高いインフラ、高いメンテナンス費用。これらはクラウドという中央集権的なシステムとかサーバーにひもづいているからだ。その上メンテナンス要員のサービスコストだってかかる。
これに加えてサプライヤと顧客の期待値にミスマッチが起きている。これまでIT業界のコストと売り上げはうまくバランスが取れていた。メインフレームやエンタープライズシステムは、長期保守契約ある。コストのかかるモノに対して回収期間も長く取れた。対してスマホのビジネスモデルはそういうのがない。でもライフサイクルが短いのでそれはそれでOK。そういうビジネスモデルだ。しかしIoTでは複数年の保守コストをカバーできるほどのマージンは見込めないよね。例えそれが必要だとしても。数十億ものスマートデバイスを保守するコストは相当なもんだ。

2.信頼無きインターネット
インターネットの信頼性が失われて久しい。中央集権的なシステムに信頼できるパートナーと共に構築したパーフェクトなIoTソリューションなんてもうファンタジーの世界だ。IoTがスケールしていく上で信頼性を確保することは非常に困難で高コストだ。今日のセキュリティモデルはいわばブラックボックス。より透明性の高いオープンソースの仕組みに入れ替えられるべきなんだ。

3.将来の展望が見えない
多くの企業が「コネクテッド」製品の市場に参入しつつあるが、そこから撤退することは容易ではない。スマホやPCが2~3年周期でリプレースされるのに対し、スマートドアロック、LEDやその他インフラ製品は場合によっては10年以上もリプレースの需要は無い。
クルマは平均10年、家は(米国の場合)39年、道路や鉄道に至っては50年もの耐用年数である。スマートドアロックにセキュリティのバグがあれば、大変な信用問題に発展しかねないよね。それを作ってる人にとっても、使う人にとっても悪夢だ。IoTの世界においては、長きにわたってソフトウェアアップデートや修正のコストが発生することは、企業のバランスシートに多大な悪影響を及ぼす。

4.機能的な価値の欠如
今のIoTが何か新しい価値を生み出しているとは言いがたい。多くのIoT製品が謳う価値は「繋がる」ということだけだ。それだけじゃデバイスはスマートにもベターにもなりはしない。
製品保証のトラッキングができるといったようなことを、ユーザーが追加コストを支払うに値すると考えるのは単なる企業の希望的観測に過ぎない。例えばスマートコネクテッドトースターという製品に価値があるとすれば、よりおいしいトーストを焼けるようになることに尽きる。面倒なユーザー登録やアプリのダウンロード無く、コア機能とユーザー体験を向上させるものは、多くはないが成功していると言える。

5.ビジネスモデルの崩壊
現在のIoTのビジネスモデルの多くは、アナリティクスを回してユーザーデータを売るとかターゲット広告を出すといったものだ。まったく非現実的だ。広告のキャパもユーザーデータの獲得もその限界費用はほぼゼロだ。したがって市場価値もゼロになる。ここではお金を稼げるのはアグリゲータやインテグレータといった、実際に自分たちでデータを持ちそこから価値を生み出せる者に限定される。
スマートデバイスを作る人たちは実現できもしない期待を抱いている。スマートTVがトースターと会話できるって?一時は注目を集めるだろうけどすぐ飽きられるし、結局IoTというエコシステムをコントロールし、マネタイズできるものなどいない。

結局のところ、技術がIoTを推し進めても持続的に利益の出るビジネスモデルが存在しないから、押し戻されている恰好だ。未来のビジネスモデルが今のハードウェアビジネス、ソフトウェアプラットフォームとは違うものだとすると、どんな風になるだろう?

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デジタル世界の民主化
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現代のコンピューティングは「トランザクションプロセス」でいっぱいだ。電話からメーター、飛行機の予約に至るまで、トランザクションの処理・処理・処理。これは何も古臭いものに限ったことじゃなく、メッセンジャーやツイッターなんかもみんなトランザクションだ。世の中トランザクションで溢れかえっている。ソーシャルメディアのトランザクションは一日50億回にも達する。それじゃあ何百億、何千億ものIoTデバイスが繋がっている世界ではこのプロセスが爆発的に増えるのは間違いないよね。

分散処理なしに、今のプロセスのキャパは確保し得なかった。分散コンピューティングは何も新しいものではなく、いわゆるP2P(Peer to Peer) としてずっと存在してきた。分散コンピューティングにもムーアの法則が当てはまり、デバイス側でコンピューティングパワー、テラバイトレベルのストレージが利用できるようになる日もそう遠くはないだろう。

この分散コンピューティングの仕組みを活用することで、数千億ものIoTトランザクションの処理コストは劇的に下がる。中心となるデータセンターを持つことに比べるとね。「クラウド」がデータセンターじゃなくてドアノブにある、なんていう時代がきっともうすぐそこまで来ている。

でも分散化がうまくいくカギは、単なるP2Pだけじゃなく、「トラストレス (Trustless)」、つまりこのIoTネットワークへの参加者同士に必ずしも信頼が必要ではなく、また管理主体となるオーソリティが不要かつ高可用性(no Single Point of Failure)であるということが重要なんだ。

この世界を実現するIoTソリューションには以下の3つの要件が必要。
・トラストレス P2P メッセージング
・セキュアな分散データ共有
・落ちない&スケーラブルなデバイスコーディネーション

無数のIoTデバイスが相互に接続し合うという世界においては、「トラストレス」が前提。とはいえ多くの参加者がいれば当然ネットワークにとって害になるような要素も存在し得るわけだ。その時にきちんと正当性を認証しみんなで合意できるような仕組みが必須になる。そこでブロックチェーンが活躍するというわけ。やっと出てきた、ブロックチェーン。

主役がやっと出てきたところで、今回のコラムはここまで。
どう?ブロックチェーンの事が猛烈に気になってきたんじゃない?Hahaha!
じゃ次回のコラムを首を長~~くして待っててくれよな。

アメリカーーーン!!!

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