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MR.スミスのIoTコラム オーストラリアのオープンなIoTの取り組み

  • 2016年09月10日

MR.スミスのIoTコラム オーストラリアのオープンなIoTの取り組み アメリカーーーン!!!

9月に入って少しずつ秋めいてきた東京だけど、今年はすっかり異常気象に見舞われてしまったようだね。8月の北日本太平洋側の降水量は平年の約2.5倍にも達したそうだよ。特に2つの台風が連続して北海道に上陸したのは観測史上初だとか。被害に遭った方々には心からお見舞い申し上げたい。

さて今回のスミスのコラムでは、オーストラリアで始まったちょっと面白い試みを紹介したい。

本題に入る前に、オーストラリアと聞いてみんなは何を思い浮かべる?コアラ?カンガルー?第一次産業?うん、確かにそれは間違ってはいないね。だけどオーストラリアって意外にもかなり前からIT先進国として国をあげてITの普及に力を入れていたりするんだぜ。

例えば2001年には既にインターネットを個人利用する人の割合が50%を越えている。ちなみにその頃日本での利用率はまだ38%程度だった(ITUデータより)。当然PCの普及率も高くて、インターネットによる税金の申請や各種地方自治体の手続きなんかも、かなり早くからインターネットに対応していたんだ。

その理由の1つには、国土がとても広いことから、誰でもが簡単に役所まで何か手続きをしにこれるという環境になかったということがあるね。だから必要に迫られて、通信とコンピュータの利用が早くから普及していたんだね。それだけ多くの人がテクノロジーに触れる機会があれば、国全体のITリテラシーも当然高くなるよね。

前置きが長くなったけど、そのオーストラリアでこんな取り組みが始まった。

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「シドニーで無料IoTネットワークがスタート」
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情報源:Another free Internet of Things network launches in Sydney


シドニーのバランガルーという地域とKPMG、Meshed、IoTアライアンス・オーストラリア(IoTAA)の4者共同で、LoRaを使ったIoTネットワークを構築し、地元企業や大学などが無償で利用できるように開放しているそうだ。

オーストラリアでは2025年までにIoT市場は約1200億ドルに成長すると予測されている。その内訳は、工場、小売、自動車、個人向けヘルスケアなど多岐に渡り、GDP比にすると実に2%の上乗せになると言われている。IoTだけでGDPの2%!すごいね。

この取り組みの中心になっているのがIoTAAで、それによると様々な種類のセンサーを幅広く活用してデータを収集、分析することで、より効率的なサービスの提供が可能になったり、また新たなサービスが生まれてくることを狙っているそうだ。

これはとても興味深い取り組みだね。

言うまでもなく、IoTを導入するハードルの一つはコストだ。ネットワークコスト、ソフトウェアの開発コスト、運用コストなど様々なコストがかかる。そして事業者はそのコストを掛ける以上、回収のシナリオを構築する必要があるわけだよね。ところが様々なモノやヒトがネットワークに繋がって、データが集まったところでそれが果たしてどういうメリットを生むのかは、「やってみなけりゃ分からない」ところがとても多いんだよね。

ある意味ギャンブルに近いところがあるのは否定できない。だからこそ、IoTを始めるハードルを極力低くすることはとても重要だ。その点、このオーストラリアの取り組みは、IoTを始める際の一つの大きなハードルであるネットワークコストをゼロにした。まさに誰にでも開かれたIoTがここに実現しようとしているんだね。ワンダフル!

もちろんセキュリティの懸念は忘れちゃいけないけど、この記事を読む限り詳しくは書いてないけど、IoTAAがその辺りのケアもしっかり考えているようだね。少なくとも実証実験レベルのことをすぐに始められるインフラがこの街に整ったという点は、とてつもなく大きなメリットだよね。

近い将来、何兆個ものセンサーがインターネットに繋がると言われているよね。あらゆるものにセンサーが付けられていて、様々なデータが常に集められ分析される世界。そんな世界が実現するときに理想的なネットワーク環境ってどういうものだろうね?スミスはネットワークの「不可視化」が重要なんじゃないかと思っているんだ。

今は、ユーザーがセンサーのデータをクラウドに上げようとすると、どの通信キャリアを使うのか、あるいはWi-Fi、Bluetooth、Zigbeeを使ってローカルで一旦データを集約してからクラウドに集めるのか、そういうことを考える必要があるよね。つまりデータの経路をデザインする必要がある。だけど本当にあらゆるものが繋がる世界が実現するためには、この部分はもっとシンプルに実現したいよね。センサーが稼働すれば自然に、意識すること無くデータが集められている。こんな世界が理想だと思うんだ。

もちろん実際のネットワーク技術のレイヤーでは、様々なプロトコルが飛び交っているんだけど、もう少し上のユーザーのレイヤーからはそこはブラックボックス化して、意識させないような仕組みにすることが重要だと思う。ネットワークの抽象化と言ってもいいかもしれないね。

このIoTAAの取り組みは、LoRaという制約はあるにせよ、シドニーのバランガルーという地域にいれば、誰でもがセンサーのデータをIoTという仕掛けを使って簡単に集めることができるという点で、理想の世界に一歩近づいたんじゃないかとスミスは思うんだ。

というわけで、この取り組みから得られる結果についてはこれからも意識的に注目してみたいと思っているよ。こういったチャレンジは日本でもどんどんやって欲しいよね。

それじゃあ今日はこの辺で。また次回を楽しみにしててくれよな。

アメリカーーーン!!!

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