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無線通信技術「LPWA」とは?LPWAの基礎やIoT活用事例をご紹介

無線通信技術「LPWA」とは?
LPWAの基礎やIoT活用事例をご紹介

既存公衆網利用にあたってのIoTの課題

現在IoTソリューションは爆発的に広まっており、Industrial4.0、スマート農業、HEMS・BEMS、ユーピーアールも目標として掲げるLogistics4.0等、無線通信ネットワークの利用を前提としたソリューションが業務効率化や情報リソースの活用に必須になってきています。

IoTシステムの広範囲での普及にはリアルタイムのデータ活用とコスト・環境等の制約が無いフィールドでのデータ収集が必須になります。現在の無線通信ネットワークは高速・長距離伝送が可能ですが、人がいるところを中心にインフラが構築されており、電源の消費が激しいという限られた環境・範囲でのデータ収集を実現するネットワークであり、かつ高い通信コストを支払う必要があります。
そのため、無線通信ネットワークがサービス利用のネックとなりIoTにおける市場の広がりが妨げられる要因になっているとも考えられます。

IoTソリューションに必要なデータ通信はごく小さいサイズのデータのやりとりであり、現在の無線通信ネットワークでフォローできていない山間部等のデータはリアルタイムデータに近い程の頻度で、頻繁に通信する必要もないケースが多いです。
そのため、低消費電力で低速・長距離伝送が可能なLPWA(Low Power Wide Area)の活用が注目を浴びております。

本稿ではLPWA(Low Power Wide Area)の代表的な活用例を紹介します。

無線通信技術「LPWA(Low Power Wide Area)」の3つの魅力

LPWAは伝搬特性が高く電力消費が少ないため、IoTデバイスをインターネットに接続する際に相応しい通信規格であり、従来の通信規格よりも低コストで運用できます。LPWAの主な導入効果は以下の3つです。

LPWAはLTEやWi-Fiといった既存の通信規格(無線通信システム)と比べて電力消費量が少ないため、一度の給電で長時間稼働させられます。
小型フォームファクタ蓄電池を利用して動力源に充てた場合でも、数年程度の動作継続性能があり、IoTを取り入れたデジタルデバイス向けの通信規格として国内外の多様な企業で実証・運用されています。

スマートフォンで利用されているバッテリーには5,000mAhの大容量な製品があり、連続待受時間を1ヶ月以上継続できるデバイスも存在します。
一方で電圧3.0Vのコイン形リチウムバッテリーは容量が250mAhほどであり、LPWAは小容量な小型フォームファクター蓄電池を利用しても年単位の動作継続が可能であるため、長期間利用に多くの給電を必要としません。

従来のIoT/M2MデバイスはLTEやWi-Fiといった通信規格を利用するケースがほとんどでしたが、既存の通信規格は本来IoT/M2Mデバイスで利用されることを想定した仕様ではありません。
そのため、デバイス間のデータ(パケット)通信は高速である一方、消費電力過多の課題がありました。
対してLPWAはIoT/M2Mデバイスで利用されることを想定した仕様であり、デバイス間のデータ通信速度を抑える代わりに高水準な低消費電流性能を実現した通信規格です。

LTEを筆頭とする従来の通信規格は一般的に10〜20MHzクラスのブロードバンド(広帯域)を利用しており、デバイス間の高速なデータ通信が可能です。
しかし、有効通信距離が狭いため、郊外や僻地でデバイスをネットワークに接続することが困難でIoT導入のハードルが高いという課題がありました。

LPWAは低速なナローバンド(狭帯域)を利用するため、10kmを上回る長距離のデータ通信が可能です。

例えば、ブロードバンドを利用するWi-FiやBluetoothは近距離でデバイスをインターネットに接続して大容量なデータ通信を試みる際に有効ですが、有効な通信距離はそれぞれ10〜300m程度です。
LPWAの通信距離はWi-FiやBluetoothといった従来の通信規格と比べ数十倍広く、IoTデバイスがオフラインになる心配はありません。

IoTデバイスのインターネット接続方式にLPWAを利用することで、都市部と比べてインフラが整備されていない郊外や僻地でもネットワークに接続できる環境を簡易に入手できます。
洋上におけるデバイスのインターネット接続も可能なので、ロケーションによるIoT導入の障壁を解決します。また、ライセンスが不要な規格を利用すれば企業に限らず個人規模でも導入できます。

LPWAはビットレートが低くLTEやWi-Fiなどに比べるとデータの通信速度が遅いですが、多くのエンドデバイスをインターネットに同時接続させられます。
LPWAを利用した上でデバイスのインターネット接続を試み、配送業における在庫管理やビニールハウスごとの温度測定など多数のデバイスを利用する際にコストを低減。
LPWAの利用で同時に100台のエンドデバイスを接続・運用が可能という大手通信キャリアの検証結果も示されています。

例としてLTEのビットレートは300Mbpsを上回る規格がほとんどであり、Wi-Fiの場合は1Gbps程度の高速な規格も存在します。
LPWAは大手通信キャリアで実証実験が行われた方式の規格でも250kbps程度であるため、従来の通信規格と比べると低速です。
しかし、IoTデバイスでは緯度経度情報や桁数が少ない数値などの小容量なデータを送信・受信するケースがほとんどであるため、LPWAのビットレートでも問題なく運用が実現。
ビットレートの向上を試みると同時接続数が減少するため、多数のIoTデバイスを運用する分野ではLPWAの仕様が相応しく、対にLTEやWi-Fiといった通信規格は不向きです。

無線通信技術「LPWA(Low Power Wide Area)」の4つの種類

LPWAは大別すると

の2種類が存在します。主要なLPWAは以下の4種類です。

大手通信キャリアの実証実験でも利用されたLPWAが「LoRaWAN」という規格であり、ビットレートは上りと下りともに0.3〜50kbpsほどです。
LoRaWANは主にアメリカの半導体メーカーおよびIBMが実用化した規格で、データ通信にはSub-GHz無線(1GHz以下の周波数帯)を使用します。通信距離は約10〜20kmとされており、また運用するに際してライセンスを必要としません。

Sub-GHz無線は低速ながら他の周波数帯域による干渉を受けづらく、伝搬特性が高いので安定したデータ通信を行えます。

Wi-Fiを筆頭とする従来の通信規格では複数の周波数帯が混在していると、それぞれのデータ通信を妨害してしまうケースがありました。しかし、Sub-GHz無線を使うLoRaWANでは、無数の周波数が飛び交う環境でもデバイスの動作に不具合が生じません。
さらにLoRaWANは待機時における低消費電流性能が優れており、実用時の1/100に抑制できるため、IoTデバイスの長期運用に相応しい規格として注目されています。

Sigfoxは2009年ごろからフランスで実用化されたLPWAであり、ヨーロッパに限らず日本を含むアジア諸国の物流やインフラで普及しつつある規格です。
Sigfoxのビットレートは上りが100bpsで下りが600bps程度であり、LoRaWANと同様に運用のライセンスが不要なSub-GHz無線にてデータ通信を行います。

Sigfoxは低速なので運用する台数が多いほど単一デバイスあたりに発生するコストが安価であり、UNB(超狭帯域)であるため最長50kmの長距離通信が可能です。
低消費電流性能も高いためIoT分野での活用に相応しい規格ですが、メッセージ容量および通信サイクルに1日あたりの上限が設けられています。

LTE Cat.M1はスマホのデータ通信などに利用されているLTEに準拠するLPWAの一種であり、ビットレートは上り1Mbps下り0.8Mbps程度です。
一般的なLTEの規格は高速通信を実現するために高周波数帯を使っていましたが、LTE Cat.M1は従来よりも狭い帯域を使い、低消費電流性能および伝搬特性を向上させてIoTデバイスのインターネット接続を想定した仕様に変更されています。

LTE Cat.M1は3つの組織から構成される3GPPによって標準化された通信規格であり、運用にあたってライセンスを必要とします。
また、通話が可能な仕様であるため、通話機能を備えたエレベーターや配送事業におけるトラッキングなどの分野における活用が有力とされている規格です。

NB-IoTはLTE Cat.M1と同様にLTE準拠のLPWAですが、さらに狭小な180kHzの周波数帯を使うことでIoTデバイスのインターネット接続にフォーカスした仕様の規格です。
運用するに際はライセンスが必要であり、ビットレートは上り63kbps下り27kbpsで、通信距離は最大20km程度とされています。

NB-IoTは既存のLTEで使われている周波数帯を利用するため、すでにLTEのネットワークがある環境であれば新規構築する手間がかかりません。
低速通信なので電力やガスの使用量を測定するスマートメーターや、アプリによって駐車スペースの出庫管理を行うスマートパーキングなどに相応しい規格です。

LPWA(Low Power Wide Area)活用例【モバイルGPSデバイスとして】

携帯電話や、スマートフォンにGPSが搭載され位置情報の管理や追跡、位置情報を利用したサービス等は既に一般的になっておりますが、位置追跡のニーズは「モノ」につける分野で非常に多く残されています。
但し、モバイルGPS端末は基本的には人が持つデバイスとして設計されることが多く、地図によるナビや高齢の方や子供の見守り等の定期的に電源を管理することが前提になっております。
そのため「モノのインターネット」であるIoTの分野ではモバイルGPSデバイスを既存の無線通信ネットワークで利用するのには向かないところがあります。
例えば

等のニーズでは、それ専用につくられていない専用サービス以外ではフォローできない分野とされてました。

LPWAを利用したデバイスであれば、低消費電流であるため一度の給電でモノによっては5年~10年は無給電で稼働させることが出来ます。

物流倉庫

LPWA(Low Power Wide Area)活用例【僻地でのIoT導入の自営網として】

「モノのインターネット」であるIoTの分野では人が頻繁に介在することができる、都市部よりも郊外・僻地にこそIoTを導入してモノを監視したい、制御したいという希望が多いです。
免許不要の簡易無線局は数百mほどしか伝送することが出来ず、公衆無線ネットワークは人が多いところを重点的にインフラ構築しているため、僻地でのIoT導入は有線でネットワークを引き込む必要がありました。
そのため、下記のようなIoTソリューションのニーズにはこたえることができておりませんでした

LPWAを利用したデバイスであれば、免許申請なく設置することができ、かつ郊外であれば10kmほど伝送することができます。
そのため、郊外・僻地や河川・海・森林等のネットワーク接続エリアとして導入のハードルが高いロケーションでもIoTを導入することができるようになります。

ブイ

LPWA(Low Power Wide Area)活用例【多量のIoTデバイス監視のコストダウン】

「モノのインターネット」であるIoTの分野では「モノ」にインターネットを付加する特性上、時には数百台、数千台のデバイスをモニタリングする必要があります。
家庭用のガスメーターの監視、電力メーター監視を通常の無線通信の契約で実施すると通信料だけ1ヵ月あたり100万円を超える費用を支払う必要があります。
そのため、下記のようなIoTソリューションのニーズにはこたえることができておりませんでした

上記の様なニーズは、一度に大量のデータ通信を行う必要がないため、低速の通信契約でできる限りコストを低減するのがIoT導入のハードルを下げることになります。

LPWAを利用したデバイスであれば、1年間100円等の料金プランがあるため導入後のランニングコストと運用によって得られるメリットの対比がよりIoT導入に有利になります。

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