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DONのM2M講座 第10回 M2MからIoTへ-専用技術がM2M/IoTの発展を加速する

DONのM2M講座 第10回 M2MからIoTへ-専用技術がM2M/IoTの発展を加速する

みなさん、こんにちは。

書籍スキャン派のDON.マルチェロ・スミーニです。(本棚にたまっていた本は全部スキャンしました。)

「DONのM2M講座」の第10回目ということでよろしくお願いします。
前回の記事はこちらに掲載されています。

私のプロフィールはこちらのサイトに載っています。皆さん引き続きよろしくお願いします。
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私が『モロボシダン』的に仮の日常を過ごしている組織では、これまでM2Mと呼んでいたものをIoTと呼ぶように会社の方針が変わってきました。今回はM2MとIoTという用語のもつ背景とそれぞれの用語がどのような影響力を持っているかを解説したいと考えます。

10.1 M2MとIoTの言葉の成り立ち

M2Mという言葉は通信業界から広まってきたと考えています。つまり、通信業界にとって自分たちの提供する装置やサービスの『使われ方』のひとつとしてカテゴリー化されたものがM2Mだということです。このためある時期までのM2Mは通信キャリアが作り出したルールに制約された中で発展してきました。通信キャリアは自社網にアクセスする通信機器について事前に接続性の試験を行なって認証を取得することを要求し、通信機器の選択に制約をかけてきました。また国内の通信事業者は専用の通信モジュールを販売したり自社製以外の通信モジュールや通信機器にもSIMロックをかけることを必須として、通信キャリアのコントロールのもとに機器が販売される世界を作り上げようとしていました。

一方IoTという言葉はインターネットの業界から広まってきた用語だと理解しています。ほとんどすべてのPCがインターネットに接続されたあと、インターネットの更なる発展の方向性として狙いを付けた分野ということです。IoTという言葉が広まりだした当初は、テレビやエアコンや冷蔵庫に通信機能が搭載されたら面白いよね、というような説明のされ方をしていて、業務用に小規模で展開されるM2M的な用途はあくまでもIoTの中の一つの応用例のようなとらえられ方をしていました。

10.2 M2MとIoTの接近

IoTの世界では、家電への通信の搭載やリストバンド型のライフログ装置など、IoTが目指していた方向での装置やサービスの提供が試みられましたが、なかなかビジネス的に成功するものが現れないという事態に直面します。その中で『M2M的な用途』についてはすでにビジネスとして成立することが証明されていて、コマツのKOMTRAXのような先端的な用例もすでに存在していました。IoT側ではこのようなM2M的な用途をIoTの成功事例として説明する例が増えてきました。つまりIoTがもともと目指していたコンシューマ機器ではなかなか成功事例を生み出せない状況において、IoT業界がM2M業界に接近してきたのです。
一方M2Mの業界は徐々に通信キャリアの支配を突き崩しつつ発展を遂げて、2010年代に入って大きな発展期に入ります。しかし、そのれでも一つの型式の通信機器が売れる数量は数万から多くても数十万台というレベルにとどまります。スマートフォンでは一つの製品が数千万のオーダーで製造されるのと比べると、どうしても規模の論理で負けてしまいます。通信機器用の半導体チップや通信サービスはスマートフォン用に通信速度や機能が拡張されていって、M2Mからみるとむしろ多機能過ぎて使いにくい方向に進化してしまっているのです。このようなニッチという位置付けから脱するために、M2Mは非常に大きなポテンシャルをもったIoTというジャンルなかの最先端を行っている分野であり、M2MこそがIoTを現実化しているものなのだという意識が生まれてきました。

このように両者それぞれの事情のなかで、IoT業界もM2M業界も一致して、IoTという用語にM2Mを取り込んでしまう動きが起こってきたということです。

このようにM2Mを取り込んだIoTという用語が一般に広まったことにより、企業におけるシステムの導入においても意識が変わりました。ユーザ企業の経営層にまでIoTの導入を検討しなければならないという意識が広まり、導入の意思決定がこれまでに比べれば迅速に行われるようになりました。通信キャリア内でもITベンダーの中でも、これまではM2Mを実施しているチームは特殊な業務に従事する人々という扱いでしたが、いまは全社を挙げてIoTに取り組んでいます。
このような動きが、どうしてもニッチなものというイメージを伴うM2Mという用語から、将来への広がりを感じさせるIoTへの切り替えとともに行なわれてきたと考えています。

10.3 IoTのための技術の発展

IoTという巨大なポテンシャル市場を見据えて、IoTのための技術の発展も始まりつつあります。
半導体の世界では、スマートフォン用にマルチメディア機能を満載したチップとは別に、M2MやIoTでの用途を想定した、機能的にはシンプルで長期の供給期間を保証するような通信制御チップがすでに提供されるようになっています。
さらに、通信サービスの世界でもスマートフォン用にどんどん高ビットレートを追求している携帯通信ネットワークにおいて、M2M/IoT用に低ビットレートの通信サービスを提供しようという動きが始まっていて、標準化が急ピッチで行われています。

このような流れにより、CPUやメモリーも安価なもので通信モジュールや通信端末が製造できるようになれば、端末価格の低廉化が実現するでしょう。M2M用の端末装置の価格は、この7~8年で1/4程度に下がりました。しかしまだ価格のため導入を見送っているユーザも多数存在しています。さらなる低価格化が実現できれば、M2Mの普及はさらに加速すると思われます。さらに、これまで価格的に成立していなかったコンシューマ製品でのIoTの成功例も現れてくるかもしれません。そして、そのような用途の拡大が更なる低価格化を促進するという好循環が期待できます。
これまで、携帯電話やスマートフォン向けにつくられた基盤をそのまま使ってゆっくりと発展してきたM2M/IoTですが、専用の基盤を持つことにより一気に飛躍的な発展が期待できるのです。

今回の講座はここまでとさせていただきます。
次回は、今回説明した新しい流れのなかで、特に通信キャリアに関連する部分をピックアップして解説していきたいと思っています。

次回をお楽しみに。