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DONのM2M講座 第7回 製造装置の遠隔監視の現状

DONのM2M講座 第7回 製造装置の遠隔監視の現状

みなさん、こんにちは。

3月になりますと春が近づいてきたことが実感されますね。この季節になると「春という字は3人の日と書きます」というフレーズが頭から離れないDON.マルチェロ・スミーニです。

「DONのM2M講座」の第7回目ということでよろしくお願いします。
前回の記事はこちらに掲載されています。

私のプロフィールはこちらのサイトに載っています。皆さん引き続きよろしくお願いします。
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さて本題に入りましょう。

前回は、製造業の業界の最新状況の第一弾ということで工場のネットワーク化について解説いたしました。今回は『予兆診断』や『予防保全』というような言葉に代表される、製造装置の遠隔保守に関するトレンドを解説したいと思います。

7.1 製造装置の遠隔監視の現状

工場において使用されている製造装置や工場内の各種の設備では、その装置を製造/販売した装置メーカによる遠隔監視が広く行われています。これは、現在のM2Mの業界の中でも最も大きなマーケットの一つであって、歴史も長く成熟した分野と言ってもよいでしょう。

このような装置の遠隔監視において、通信の使い方はほとんどのケースで以下の3つのパターンに集約されます。

  •  -定期的に装置そのものや主要パーツの稼働状態を管理システムに送る
  •  -装置で発生したアラームを即座に管理システムに送る
  •  -管理システム側からの要求により装置に詳細な自己診断を実施させて結果を送ったり、保守者が遠隔で装置にログインして詳細状況を取得する

ネットワーク面で言いますと、通信手段としては携帯電話用ネットワークを利用した無線通信が使われることが多くなっています。

これは通信を準備する主体が工場側ではなく装置メーカ側にあるため、工場側が持っている通信手段を利用することができず、工場内のインフラに依存しない携帯電話網しか使えない、という側面と、有線の接続の場合には施工に非常にコストがかかるため設置が容易な携帯電話網を利用する通信装置を設置したほうがコストが低くて済むという点があります。

従いまして、主として携帯電話網を利用した通信を用いて、上記の3つのパターンの通信の起動方法に対応するシステムが、装置の遠隔監視のために使用されているということになります。

2年ほど前から、製造装置や工場用の設備を製造しているメーカではM2Mを利用した遠隔監視の導入が広まりつつあります。そしてその多くの場合、通信手段としては携帯電話用の無線ネットワークを利用しています。現在M2MやIoTという言葉に注目が集まっていますが、実際にはこのように派手ではないものの堅実な用途での利用がブームの下支えとなっているのです。

7.2 『予防保全』『予兆診断』への流れ

このように工場内で使用される製造装置や設備において、M2Mによる遠隔監視が広まっている背景には、『予防保全』や『予兆診断』という考え方が普及してきたことも要因の一つとして挙げられます。

『予防保全』も『予兆診断』もいずれも装置の故障を事前に予知して故障する前に修理や部品交換を行なうというコンセプトであることは共通していますが、『予兆診断』とは装置内に設置されたセンサーから得られた情報を用いて、装置の状態の微妙な変化を察知して故障を予知するというデータ解析的な行為を想定した概念であることに対して、『予防保全』は累積の稼働時間から適切な時期に部品交換を行なうというようなこれまでも行われてきた経験に基づく保守行為も含んだ内容となっています。

どちらの言葉にも共通するものは、装置のダウンタイムを限りなくゼロに近づけるという目標を持っていて、それをM2Mによって得られた遠隔監視の情報で実現するという部分です。

特に『予兆診断』は近年急速に進歩している技術といえるでしょう。具体的には前章で述べた定期的な診断情報を解析して、そこから何らかの異常が装置内で起こっていることを感知して、装置が停止してしまうようなレベルの故障が起こる前に修理を行なうということなのですが、ここでは日本人が得意な『職人芸』が効果を発揮することもありますし、またビッグデータの技術を用いて過去の故障の前に発生していた稼働状態の変化を読み取り、それを現在の稼働情報に適用して故障の予兆を読み取るというようなことも行われています。

これにより、可能な限り装置の故障を事前に防ぎつつ、いざ実際に故障が発生してしまった場合には通信を用いたアラーム送信にて即座に故障の情報がメーカ側に通知され、遠隔での診断により故障の内容を特定したうえで必要な交換部品などを持った作業員が駆け、早急に復旧することができるわけです。

すなわち前章で説明した3つの通信の利用方法は、定期診断情報を用いた『予防保全』や『予兆診断』で故障の発生頻度を低くしつつ、いざ発生した場合にアラーム通知と遠隔診断を可能とすることによってダウンタイムの短縮も図るということを目的に導入されているわけです。

工場内にある製造装置等において広まっているM2Mによる遠隔監視の現状について理解いただけたでしょうか。今回はこれにて終了といたします。

次回は、前回に説明した『工場のネットワーク化』の流れと、今回説明した工場内装置のM2Mによる遠隔監視の普及が、それぞれどのような関係を持っているか、そしてその2つの流れが今後どのように合流していくかについて説明したいと考えています。

次回をお楽しみに。